第10回恵比寿映像祭が2月9日(金)開幕! 今年もJVTAが3作品を字幕でサポート
2月9日(金)から第10回恵比寿映像祭が開幕。JVTAは、毎年このフェスティバルをサポートしており、修了生が数作品の字幕制作を担当しています。
恵比寿映像祭は、展示や上映だけでなくライヴ・パフォーマンス、トーク・セッションなどさまざまなジャンルの作品を集めた“映像とアートの国際フェスティバル”。これまで国内外から約840名の作家やゲストが集い、それぞれの表現方法で共演してきました。10回目を迎える今年のテーマは「インヴィジブル」。ヴィジュアルなものである映像や写真にひそむ不可視なもの(インヴィジブル)に注目することで感じられる新たな世界を、あらゆる展示作品を通して体験できます。
JVTAが今年、字幕を担当しているのは下記の3作品です。
・マリナ・ヨティ(ジョルジュ・サラメとの共作)《ザ・インヴィジブル・ハンズ》2017
・ミディ・ジー《リターン・トゥ・ビルマ》2011
・ガブリエル・エレーラ・トレス《適切な運動による神への近寄り方》2016
今回は短編の展示作品《適切な運動による神への近寄り方》をご紹介します。この作品はあるスポーツをする人たちの会話をメインに構成。彼らが最近見た不可思議な夢について語られていきます。手がけたのはメキシコ出身の映画監督でヴィデオ・アーティストのガブリエル・エレーラ・トレス氏。アートな作品だけに、抽象的な表現も多く、通常の映画やドラマを訳すのとは全く違う趣のある内容となっています。そこで、日本語字幕を担当した大西祐子さんに作品の見どころと翻訳作業で苦労した点を聞いてみました。大西さんは昨年も同フェスティバルで字幕を担当しました。
日本語字幕担当 大西祐子さんのコメント
◆この作品の見どころ
一見して謎が多い作品です。例えば作中の団体が何のスポーツをしているのか、明確にされないままです。しかし、合間に流れる荘厳な音楽と儀式めいた動作は、理屈抜きで魅入ってしまう不思議な力があります。鑑賞後に振り返った時、鑑賞中とはまた違う深い余韻が味わえるのもこの作品の魅力だと思います。
◆翻訳時の苦労
セリフ数は多くないのですが、それだけに捉えどころのない言葉をどれだけ「捉えどころのないまま」にするか悩みました。読んでいて違和感がなく、それでいてどこかに迷い込んでしまったような感覚が伝わればうれしいです。
展示の詳細はこちら
https://www.yebizo.com/jp/program/detail/2018-01-03
第10回恵比寿映像祭
会期:2018年2月9日(金)~2月25日(日)[15日間]〈13日(火)、19日(月)休館〉
時間:10:00 〜 20:00 (最終日は18:00まで)
会場:東京都写真美術館、日仏会館、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所ほか
※入場料は無料(定員制のプログラムは有料)
https://www.yebizo.com