世界最大級の日本映画の祭典 ニッポン・コネクションが5月29日にドイツで開幕
ドイツのフランクフルトで5月29日(火)、世界最大級の日本映画の祭典「第18回ニッポン・コネクション」が開幕します。毎年100本を超える日本の映画を上映し、約16,000人を動員するなど、大人気のイベントです。JVTAはこの映画祭で開催される英語字幕体験のワークショップや日本映画に関するレクチャーを担当するなど、毎年サポートを続けています。今年はJVTA代表の新楽直樹と講師のジョナサン・ホール氏、ディレクターの石井清猛が現地へ赴き、ワークショップやレクチャーを行います。
上映作品は日本のメジャーな最新作からインディーズ作品、過去の名作など幅広いジャンル。「ニッポン・シネマ」、「ニッポン・ヴィジョンズ」、「ニッポン・アニメーション」、「ニッポン・レトロ」、「ニッポン・キッズ」、「ニッポン・カルチャー」で構成されています。JVTAは、「ニッポン・ヴィジョンズ」のアワードスポンサーとして、受賞監督の次回作の英語字幕制作を担当しています。
この映画祭では毎年、日本映画界に特別な功績を残した人物に「ニッポン名誉賞」に贈られていますが、今年は寺島しのぶさんが受賞。現地での授賞式に参加される予定です。また、『裏切りの街』(三浦大輔監督)、『オー・ルーシー!』(平栁敦子監督)、『幼な子われらに生まれ』(三島有紀子監督)、『ヴァイブレータ』(廣木隆一監督)などが特集上映されます。
今年のJVTAのサポートを具体的にご紹介します。
◆JVTAの関わり①
江戸から昭和、現代へと続く
愛のかたち“心中”
歌舞伎や文楽の代表作として、古くから現代まで日本人に親しまれる『曽根崎心中』。究極の愛のかたちとして描かれた心中は、60年代70年代には映画や歌謡曲の中で描かれ、多くの名作が生まれました。80年代以降はその流れが消えたように見えた一方で、引き継がれたのはアニメの世界。JVTAの代表、新楽直樹が、昭和の名作から現代のアニメ『バジリスク~甲賀忍法帖~』や『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』などを取り上げ、エンタメの中に息づく日本ならではの愛のかたちをひもといていきます。
◆JVTAの関わり②
ハインリッヒ・ハイネ大学デュッセルドリュフ
学生15人に英語字幕制作を指導
“ニチコネ”で世界プレミア上映
JVTAでは、日本の短編映画を海外の大学生が世界に発信する「海外大学字幕プロジェクト」を展開中。現在は、ジェシー・ナス講師と石井清猛講師の指導のもと、ドイツのハインリッヒ・ハイネ大学デュッセルドリュフの学生たちが、英語字幕づくりに挑んでいます。今年の課題作品は、『したさきのさき』(中山剛平監督)です。ヒロインは高校生の咲紀。クラスメートの智哉に恋をする彼女の情念が爆発する衝撃的な展開となっています。いよいよ“ニチコネ”で英語字幕付きで世界プレミア上映へ。反響が楽しみですね!
「海外大学字幕プロジェクト」の詳細はこちらをチェック
http://www.jvtacademy.com/GUSP/index.php?id=home-about
◆JVTAの関わり③
毎回大人気のワークショップ
英語字幕づくりを体験
日本の話題作を課題にした英語字幕制作のワークショップは毎年大人気。日英映像翻訳のコースを開講し、多くの日英映像翻訳者を輩出しているJVTAならではの企画です。講師として登壇するのは、JVTA東京校とロサンゼルス校の両方で教えているジョナサン・ホール氏。過去にはさまざまな国の出身者が50名ほど集まり、各国の文化の違いを話し合う場面もありました。日本の作品と世界をつなぐ英語字幕の奥深さを伝えてきます。
◆JVTAの関わり④
岡部道男のアンダーグラウンドな世界
My Crazy Love for Japanese Camp
JVTAプレゼンツのアカデミックなレクチャーも恒例の人気企画。今年はJVTAの日英映像翻訳科の講師、ジョナサン・ホール氏が登壇します。日本、中国、東南アジアを中心としたアジア映画を専門とし、アジア映画の普及活動にも従事するホール氏が語るのは、60年代から70年代アンダーグラウンドな日本映画の魅力です。今年の恵比寿映像祭でも特集上映が組まれるなど根強い人気を誇る岡部道男氏の代表作『クレイジー・ラブ』(1968年)と『貴夜夢富(キャンプ)』(1970年)を取り上げ、海外でも注目される特異な世界観を掘り下げていきます。
◆JVTAの関わり⑤
アワードスポンサーとしてサポート
受賞監督の次作の英語字幕を提供
JVTAはニッポン・ヴィジョンズ部門のアワードスポンサーとしても参加。受賞監督には、次回作にJVTAが英語字幕をつけるという副賞が贈られます。これまで、このグランプリを受賞した松江哲明監督(2010年『ライブテープ』)、山崎樹一郎監督(受賞作『ひかりのおと』)、イアン・トーマス・アッシュ監督(受賞作品『A2-B-C』)、柴田剛監督(受賞作品『堀川中立売』)ら、注目のクリエイターを、JVTAは英語字幕制作でサポートしてきました。昨年2017年は、渡辺紘文監督『プールサイドマン』が受賞。東京で行った受賞式にはJVTAの石井清猛ディレクターも駆けつけ、渡辺紘文監督と実弟で音楽監督の渡辺雄司氏、主演の今村樂氏に賞が贈られました。今年はどんな監督に巡り合えるのか、期待が高まります!
★ニッポン・コネクション 公式サイト
http://www.nipponconnection.com/nc-2018-japanese.html