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フィンランドの巨匠、カウリスマキが選んだフィンランド映画の新旧の名作が特別上映!

フィンランドの巨匠、カウリスマキが選んだフィンランド映画の新旧の名作が特別上映!

11月25日(土)から渋谷のユーロスペースで、「カウリスマキが愛するフィンランドの映画」が7日間限定でスタート。フィンランドの名作6本が特別上映されます。そのうち、5本の日本語字幕をJVTAの修了生が手がけました。

 
チラシ表1-4_カウリスマキが愛するフィンランドの映画 - コピー

アキ・カウリスマキ監督はフィンランドの巨匠。北欧映画ファンなら知らない人はいないでしょう。この特別上映はフィンランドが今年12月6日に独立100年を迎えることを記念し、カウリスマキ監督が日本のファンのために新旧のフィンランド映画から傑作をセレクトしたもの。カウリスマキ監督の最新作『希望のかなた』の公開(12月2日)を待ちきれないファンには必見のスペシャル企画となっています。
ラプシーとドリー - コピー
今回の上映作品『ラプシーとドリー』(1990年)
白いトナカイ2 - コピー
今回の上映作品『白いトナカイ』(1952年)

 
そこで今回は上映作品『少年たち』の翻訳を担当した修了生の桑山愛さんに取材。ご自身もカウリスマキ監督の大ファンという桑山さんに、カウリスマキ監督作品の魅力と『少年たち』の見どころを聞いてみました。

 
◆修了生・桑山愛さんのコメント
『少年たち』日本字幕翻訳を担当


 
●アキ・カウリスマキ監督作品の魅力は?
アキ・カウリスマキ監督作品と言えば、普通の人たちの日々を淡々と描き、演出に派手さはなく、出演している役者は無表情に近くて言葉も少ない…。なんだか褒めていない紹介文のようですが、本当にそういう静かな映画なのにとても面白く、心に残る作品ばかりです。その淡々と描かれる物語のなかに、いつもこちらをクスッとさせるユーモアがあり、静かに語られるからこそ引き立つ小さな幸せがあります。どれもじんわり沁みる作品ばかりでおすすめです。今回はそんな大好きなカウリスマキ監督が選んだフィンランド映画のうちの1本の字幕翻訳を担当できて、とても嬉しかったです。

 
●『少年たち』のみどころは?
少年たち - コピー
今回の上映作品『少年たち』(1962年)

 
今回、字幕翻訳を担当した作品『少年たち』は、第二次世界大戦中のフィンランドを、オウルという都市に住む5人の少年たちの視点で描いた物語です。少年たちにとって戦争は“冒険”のようなもので、彼らの行動がユーモアを交えて描かれます。しかし、やがて現実の戦争の姿である人間の闇や悲劇を少年たちは目の当たりにすることになります。戦争を、戦地で戦う兵士ではなく少年たちの視点で描くことによって、その怖さや悲しさがより身近に感じられる作品ではないかと思います。

 
●翻訳時に大変だったことは?
夏の夜の人々2 - コピー
今回の上映作品『夏の夜の人々』(1948年)

 
オリジナルはフィンランド語とドイツ語の作品。その原音を英訳したものを元に翻訳作業をしたので、英語から日本語に翻訳するのとは違った難しさがありました。より慎重に調べ物を重ね、まず作品を深く理解しようと努めました。作業がなかなかスムーズに進まずモチベーションが下がりそうな時は、心の中で「カウリスマキ…カウリスマキ…!」と唱えて(笑)やり遂げました。

 
労働者の日記 - コピー
今回の上映作品『労働者の日記』(1967年)

 
僕はラスト・カウボーイ - コピー
今回の上映作品『僕はラスト・カウボーイ』(2008年)

 
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7日間の限定上映です。どうぞお見逃しなく!

 
★カウリスマキが愛するフィンランドの映画」
2017年11月25日(土)~12月1日(金)
ユーロスペース
カウリスマキが愛するフィンランドの映画_チラシ - コピー
http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000219

 
★アキ・カウリスマキ監督最新作『希望のかなた』
12月2日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開
http://kibou-film.com/