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TNLF マーティン・スコセッシ、北野武ら25人がベルイマンを語る!

TNLF マーティン・スコセッシ、北野武ら25人がベルイマンを語る!

いよいよ2月6日(土)、渋谷のユーロスペースでトーキョー ノーザンライツ フェスティバル(TNLF)の映画祭、「北欧映画の1週間」が開幕します! 上映作品は、北欧5カ国(ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、アイスランド)の新旧の名作15本。JVTAでは今年、5人の修了生が4本の日本語字幕を担当しています。今回、ご紹介するのは、スウェーデン映画の巨匠、イングマール・ベルイマン監督について25人の映画関係者が語るドキュメンタリー『グッバイ!ベルイマン』。登場するのは、マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、リドリー・スコット、ラース・フォン・トリアー、北野武など豪華な顔ぶれとなっています。彼らの熱い思いをどのように字幕に盛り込んだのか? 翻訳に取り組んだ修了生の若林美奈子さんと三浦藍子さんにこの作品の見どころと翻訳時の苦労や工夫について聞いてみました。
 

◆若林美奈子さん
若林美奈子さん
このお仕事をいただいた時、恥ずかしながら、まだベルイマンの映画を観たことがなく、特に興味を持っていませんでした。でも、インタビューに登場する監督がことごとく私の大好きな映画を撮った監督だったので、「この人も、この人も!」と、とても興奮してしまいました。自分の大好きな映画監督たちが夢中になり、熱く語り、崇拝し、切なくなるほど愛して止まない、それだけでベルイマンの偉大さが少しわかった気がしました。また、自分の好きな監督や俳優の思いを伝えるお手伝いができることに、責任と同時に大きな喜びを感じることができました。ただ、英語を母国語としない監督も多く、英語のスクリプトだけでは真意を汲み取るのが難しいと感じる場面も少なくありませんでした。ちなみに、作業に入ってすぐにギックリ腰になってしまい、もう少し体調がいい時にこの作品に携われたらと悔やまれてなりません(笑)。翻訳者として体調管理の大切さを痛感しました。
 
 

◆三浦藍子さん
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『グッバイ!ベルイマン』を私なりにひと言で言うと、「ベルイマンへの愛があふれでている作品」でしょうか。この映画は一流の映画監督たちが、敬愛するベルイマンへの思いを語るという構成なのですが、面白いのはただベルイマンを称賛するだけではないというところ。ベルイマンへの批判も口にしていて、愛するがゆえに辛辣なことを言ってしまう監督たちの人間的な部分も見どころです。
翻訳に関しては、監督たちがベルイマンへの思いを抽象的な言葉で表しているので、まず彼らが何を言わんとしているのか、その真意をくみ取るのに苦労しました。ベルイマンの作品自体が、生と死、宗教、哲学など抽象的なテーマを扱っているので、まず私自身がその映画の真意を理解しなければ監督たちの思いを訳すことができません。そこで、時間の許す限りDVDを見たり、評論家の解説を読んだりして理解を深めようとしました。個人的に北欧に数週間滞在したことがあるので、ベルイマン作品の文化的背景は理解しやすかったかもしれません。翻訳はかなり頭をひねりましたが、北欧の作品は大好きですし、とても楽しい作業でもありました。できればこの作品のためにずっと悩んでいたいと思っていたほどです(笑)。
 
 

『グッバイ!ベルイマン』は下記のスケジュールで上映されます。若林さんと三浦さんが作り上げた渾身の字幕をぜひ劇場でご覧ください!
 

2月7日(日)19:00~
2月9日(火)14:00~
2月10日(水)21:10~
※2月9日の上映終了後、映画評論家の町山智浩氏を迎えたトークショーがあります。
 

詳細はこちら
http://www.tnlf.jp/bergmans_video.html
 

◆その他、JVTAがTNLFで字幕を担当した作品
『メン&チキン』

『サイレント・ハート』
『ヴィクトリア』
 

トーキョー ノーザンライツ フェスティバル 公式サイト
http://www.tnlf.jp/index.html