2015年はシリーズ映画イヤーになるか? 『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の予告編
【今月の私】昨年、話題となったミステリー「その女アレックス」を読みました。予想を裏切る展開で、期待を上回る面白さでした。
今年公開される映画には、シリーズものが多い。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をはじめ、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、『ジュラシック・ワールド』、そして『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などがある。今回はその中から、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の予告編を紹介したい。
予告編の冒頭は近未来の世界。1人の男のセリフから始まる。「我々は、過酷な戦いを続けてきた。今夜敗北すれば、人類は滅亡する。敵はターミネーターを過去に送った。母サラを殺すためだ」
この男はジョン・コナー。マシーンに征服された未来の世界で、戦い続ける人間の抵抗軍のリーダーである。『ターミネーター』1作目では、マシーンが暗殺サイボーグ“ターミネーター”を過去に送る。後に人類の救世主となるジョン・コナーの母親、サラを殺すためだ。人類は、サラの殺害を阻止するために戦士を過去に送るのだが、「俺が助ける」と立候補したのが、カイル・リース。そしてカイルは過去に送られることに…。
過去に戻ったカイルが警官に追われて、衣料店に逃げ込むのは1作目そのままである。そこにトラックが突っ込んでくる。ドアを開けたのは、サラ・コナー。彼女はカイルに言う。「命が惜しけりゃ乗って!」このセリフは1作目にカイルがサラに言う「死にたくないなら、ついてこい!」が元になっている。カイルを追う警官を演じているのは、『G.I.ジョー』シリーズや『REDリターンズ』などでハリウッド映画にも出演しているイ・ビョンホン。彼が扮するのは、体の形や姿を自由に変えることができるターミネーターで、銃で撃たれても傷がすぐ塞がる。これは『ターミネーター2』で登場したターミネーター、T-1000である。2作目ではロバート・パトリックがT-1000を演じていたが、ビョンホンも痩身な点が似ている。
カイルはサラを助けに来たつもりだったが、逆に彼女に助けられる。さらにサラは「ターミネーターは私たちが倒したわ」と言う。私たちって誰?と混乱するカイル。そこに現れたのは元祖ターミネーター、アーノルド・シュワルツェネッガー扮するサイボーグT-800だ。ちなみに、『ターミネーター4』ではシュワルツェネッガーは出演せず、CGの映像で少しだけの登場だった。やはり『ターミネーター』にはシュワルツェネッガーがいないと! しかも予告編では、彼の髪が白くなっている。サイボーグも年を取るのか?
何もかも変わった、“審判の日”は止められる。
“審判の日”とは、マシーンが人間を敵とみなし、反乱を起こした日のことである。今回の新作は、これまでの『ターミネーター』1、2作目をなぞりながら、新たな設定を盛り込んだ作品になっているようだ。予告編はシュワルツェネッガーの「必ず戻る(I will be back)」で終わる。新起動した『ターミネーター』がどのように戻ってくるのか、期待して待っています!
今回注目した予告編:
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
監督:アラン・テイラー
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、エミリア・クラーク、ジェイソン・クラーク
2015年7月公開
公式サイト:
http://www.terminator-movie.jp/
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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!
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