“I have an IQ of 160 with high potential intellectual”
—ロサンゼルス、ダウンタウン
モルガン・ギロリー(ケイトリン・オルソン)はバツ2のシングルマザー。反抗期のエバ、10歳のエリオット、赤ん坊のクロエと毎日格闘している。モルガンの仕事は、LAPD(ロサンゼルス市警)の夜間清掃員(“cleaning lady”)だ。
“You see a cleaning lady, I see more” (Selena Soto)
モルガン役のケイトリン・オルソンは、FXの破壊的シットコム“It’s Always Sunny in Philadelphia”で、イケてるバーテンダーのディーを全16シーズン演じている(継続中)。オルソンは、明るくて傍若無人、派手な衣装でいつもミニスカートの天才美魔女役にピタリとハマった。
アダム・カラデック役のダニエル・サンジャタは、消防隊ドラマ“Rescue Me”でレギュラーを全7シーズン務め、また渾身の実話ミニシリーズ“The Bronx is Burning”ではヤンキースのスラッガー、レジー・ジャクソンを演じた。
サンジャタとオルソンとの間にはケミストリーが働き、観ていて楽しい。
「エンタメの達人」の会心作!
クリエーター(兼共同脚本)のドリュー・ゴダードは、メガヒットした“Buffy the Vampire Slayer”の脚本でキャリアをスタート。その後もJ・ガーナーをスターにした”Alias”、社会現象化した“Lost”、マーベル・ドラマの最高作“Daredevil”、ユニークな哲学コメディ“The Good Place”(本ブログ第44回参照)などを手がけた。また、マット・デイモン主演のSci-Fi映画『オデッセイ』(2015)の脚色でアカデミー賞にノミネート、『マトリックス・シリーズ』の次作では監督・脚本を務める。本作は、そんな「エンタメの鉄人」の最新作だ。
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
映画版を凌ぐ、スタイリッシュなモダン・ゴシックホラー!!! 日本での配信まで2年間待たされたが、その価値は十分にあった。 “The Walking Dead”(本ブログ第10回参照)のAMCが制作、U-NEXTが配信する本作は、トム・クルーズ&ブラッド・ピット共演の映画版(1994)を遥かに凌ぐ面白さ。
“Interview with the Vampire”は、不死の者たちの孤独、苦悩、愛憎を描く究極のメロドラマ。幻想と官能、そして恐怖に彩られたスタイリッシュなモダン・ゴシックホラーなのだ!
“How long have you been dead?” ―2022年6月14日、ドバイにあるタワーマンションの最上階 ダニエル・モロイ(エリック・ボゴシアン)は、ルイ・ド・ポワントデュラック(ジェイコブ・アンダーソン)と半世紀ぶりに対面した。ルイの外観は、彼が33歳当時のままだ。パーキンソン病で余命いくばくもないモロイは、ジャーナリストとして最後の仕事、中断していた145歳のヴァンパイアへのインタビューを再開した。
ショーランナー(兼共同脚本)のロリン・ジョーンズは、“Friday Night Lights”、“Weeds”、“Perry Mason”(2020)など質の高い娯楽作を手掛けてきた。本作では、1900年代初頭のニューオーリンズの陰鬱な空気と、フランス文化の影響が色濃く残るクレオールの世界を見事に再現した。また、ダニエル・モロイのキャラクターに厚みとバックグラウンドを与えて深化させている。
●“Lego Star Wars: Rebuild the Galaxy”(『LEGO スター・ウォーズ/リビルド・ザ・ギャラクシー』、Disney+) ルーク、ハン・ソロ、レイアなどオリジナルメンバーも多数集結、“Skeleton Crew”よりずっと楽しめるクリエイティブで底抜けに愉快なシリーズ最高作!
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
“Mayor of Kingstown”はParamount+オリジナル。閉鎖的な「刑務所の町」を圧倒的なリアリティで活写する、迫真のダーティーヒーロー・クライムドラマなのだ!
“When I say I do a thing, that thing gets fuxxxn’ done”(Mike McLusky)
―ミシガン州キングスタウン
ここは人口4万人、「刑務所ビジネス」で成り立つ小さな町だ。わずか半径16キロ内に7つの刑務所を有し、2万人の囚人が希望も未来もない生活を送っている。
ストーリーはマイクと悪党たちとのタフな交渉、宿敵マイロとの対決、アイリスとのヴィヴィッドな関係を縦糸に、ギャング間の抗争、刑務所内の囚人と看守の対立を横糸に展開する。全30話は緊迫感・疾走感が半端なく、一気呵成に畳みかけてくる。
キングスタウンのような「刑務所タウン」はアメリカにいくつも実在する。“Mayor of Kingstown”は、そんな閉鎖的な町を圧倒的なリアリティで活写する、迫真のダーティーヒーロー・クライムドラマなのだ!
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
“Welcome to The Ted Danson Show!”
77歳になったテッド・ダンソンだが、チャーミングな物腰、自然体の演技、シャープなせりふ回しは健在だ。代表作はもちろん国民的人気コメディ“Cheers”(1982~)で、元レッドソックスの投手からバーテンダーに転身した主役サム・マローンを全11シーズン演じた。さらに“The Good Place”に加えて、“Becker”、”CSI: Crime Scene Investigation”等に主演、コメディもシリアスドラマも達者にこなすヒットメーカーだ。
本作では、寛容で優しく真摯だがシニカルでどこかオフビートなチャールズに息を吹き込み、ゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされた。
4時間でサクサクと一気観!
意外にも本作は実話ベースで、原作はオスカー候補となったドキュメンタリー『83歳の優しいスパイ』(“The Mole Agent”、2020)。
ショーランナー(兼共同監督兼共同脚本)のマイケル・シュアは、“The Good Place”以外にも“The Office”、“Parks and Recreation”、“Brooklyn Nine-Nine”、“Master of None”(本ブログ第21回参照)、“Hacks”など、数々の大ヒットコメディを手掛けてきた。シュアのエミー賞ノミネーションは実に22回に及ぶ(うち受賞3回)。
本作には悪人が一人も登場しない、温かくて心地よくて、観終わると誰かに優しくしたくなるようなスパイドラマ。シーズン2の制作も決まった。
“A Man on the Inside”は、少子高齢化が進む日本では必見。老人ホームの悲哀とユーモア・ミステリーを見事に融合させた、ハートウォーミングな謎解きコメディなのだ!
原題:A Man on the Inside
配信:Netflix
配信開始日:2024年11月21日
話数:8(1話 27-34分)
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
————————————————– Tipping Point Returns by 新楽直樹(JVTAグループ代表) 学校代表・新楽直樹のコラム。映像翻訳者はもちろん、自立したプロフェッショナルはどうあるべきかを自身の経験から綴ります。気になる映画やテレビ番組、お薦めの本などについてのコメントも。ふと出会う小さな発見や気づきが、何かにつながって…。 ————————————————–
●“Music by John Williams”(『ジョン・ウィリアムズ/伝説の映画音楽』、Disney+) よみがえる名曲と名シーンの数々、映画音楽界の巨人の足跡をたどる必見のドキュメンタリー!
●“Elton John Live: Farewell from Dodger Stadium”(『エルトン・ジョン ライブ FAREWELL FROM DODGER STADIUM』、Disney+) 感無量!2022年11月にドジャー・スタジアムで行われた、エルトン・ジョン(当時75歳!)北米最後のコンサート!
●“The Comeback: 2004 Boston Red Sox”(『ザ・カムバック:2004 ボストン・レッドソックス』、Netflix) 86年ぶりに「ベーブ・ルースの呪い」を解いてワールドシリーズを制覇したレッドソックス。自らを“The Idiots”と呼んだ不屈のやさぐれ軍団が鮮やかによみがえる、笑いと感動のベースボール・ドキュメンタリー!
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
“キャリー・プレストンの天職!” 主演のキャリー・プレストンは、“The Good Wife”のエルズベス役で既にエミー賞ゲスト女優賞を受賞している。また、一世を風靡したヴァンパイアドラマ“True Blood”のレギュラーで、本作でモダリアン教授を演じたスティーヴン・モイヤーと全7シーズン共演した。エルズベス役はNY在住のプレストンにとって天職だ。
強面だがソフトな面も見せる警部ワグナー役のウェンデル・ピアースは、犯罪ドラマの名作“The Wire”で刑事バンク・モアランドを全5シーズン演じた。最近では、迫真の政治スリラー“Tom Clancy’s Jack Ryan”(本ブログ第55回参照 https://www.jvta.net/blog/viewer-discretion-advised-55/)で演じた、主人公ジャック・ライアンを支えるCIAの上司ジェームズ・グリーア役も忘れがたい。
本作は厳密にはスピンオフだが内容的には独立作品で、“The Good Wife”や“The Good Fight”を観ていなくても楽しめる。キング夫妻は舞台をシカゴからNYに移し、弁護士のエルズベスを探偵役に据えた。“The Good Wife”のクールで洗練されたエルズベスは、かなりオフビートの明るいキャラに変えられている。差別化の成功は企画とアイディアによるもので、この時点で面白さは保証されたようなものだ。
●『ネイティブの真意がわかる 日本人が誤解する英語juiceは「ジュース」じゃない?!』 (Mystery Parrot著、KADOKAWA、2024) この手のタイトルの英語本は無数にあるが、本書は映像翻訳学習者にぴったり。ドラマで頻出する簡単そうで実は分かりにくい表現を、生きた例文を使って丁寧に説明してくれる。“She had some work done”(彼女は整形手術した)、“a discriminating person”(違いがわかる人)って知ってた?
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
“He wasn’t my friend. He was the man I loved” (Hawk)
ホーク役のマット・ボマーはクールな犯罪ドラマ”White Collar”で、主役のFBIコンサルタントとなる天才詐欺師ニールを全6シーズン演じた。イケメンの陰に高い演技力が隠れがちだが、HBOのTV映画”The Normal Heart”(2014)ではゴールデングローブ賞の助演男優賞を受賞している。今回のホーク役は圧倒的なカリスマを振りかざす力技で、また新しい魅力を見せる。
“I love you beyond measure” (Tim)
原作はトーマス・マロンの同名小説。クリエーター(兼共同脚本)のロン・ナイスワーナーは『フィラデルフィア』(1993)の脚本で知られ、”Ray Donovan”、”Homeland”など硬派ドラマの傑作を手掛けている。
本作では、骨太の政治スリラーと波乱万丈のラブストーリーを完璧に融合させる離れ業で、本年のエミー賞脚本賞にノミネートされた。
『10周年記念特別付録』:My Top 50 Favorite American Films of All Time!
お気に入りのアメリカ映画50選を年代別(順不同)に初公開します。
「好き」を最優先にした結果、小粒な作品が増えて、『市民ケーン』『ゴッドファーザー』『ロード・オブ・ザ・リング』等この種のランキングの常連作品が圏外になりました。
アクションとラブストーリーが好みなのは昔から変わりません。古い作品が多いのは、米国駐在時に古典を貪るように観たから。最近の作品が少ないのは、観たいと思わせる映画が激減して、興味がドラマへ急転換したからです。
50本に絞るのはしんどかった!
(1930年代:4作品)
●『或る夜の出来事』(”It Happened One Night”、1934)
F・キャプラ監督の最高傑作、C・ゲーブル&C・コルベールによるロマコメの原点!
●『影なき男』(”The Thin Man”、1934)
W・パウエル&M・ロイ(!)が、おしどり探偵ニック&ノラを演じるシリーズ第1作!
●『オペラは踊る』(”A Night at the Opera”、1935)
S・ウッド監督作、マルクス兄弟によるナンセンス・コメディの最高峰!
●『我は海の子』(”Captains Courageous”、1937)
S・トレイシーの名演が光る、金満家のわがまま息子と漁師との感動的な海洋アドベンチャー!
(1940年代:5作品)
●『ヒズ・ガール・フライデー』(”His Girl Friday”、1940)
監督H・ホークス、C・グラント&R・ラッセルによるスクリューボール・コメディの代名詞となった一作!
●『打撃王』(”The Pride of the Yankees”、1942)
S・ウッド監督作、G・クーパーがルー・ゲーリッグを演じた野球映画の最高傑作!
●『心の旅路』(”Random Harvest”、1942)
R・コールマン&G・ガースン主演、戦争で記憶を失った男とその妻が織りなす感動のラブストーリー!
●『カサブランカ』(”Casablanca”、1942)
H・ボガート&I・バーグマン主演、全てのシーンが絵になる究極のメロドラマ!
●『白熱』(”White Heat”、1949)
R・ウォルシュ監督作、J・キャグニーが破滅の美学を体現するフィルム・ノワールの古典!
(1950年代:7作品)
●『アフリカの女王』(”The African Queen”、1951)
監督J・ヒューストン、H・ボガート&K・ヘプバーンによる痛快な冒険活劇!
●『バンド・ワゴン』(”The Band Wagon”、1953)
F・アステア&C・チャリシー主演、名曲”That’s Entertainment”を生んだアステア・ミュージカルの頂点!
●『麗しのサブリナ』(”Sabrina”、1954)
監督B・ワイルダー、O・ヘプバーンがW・ホールデンとH・ボガートに求愛されるロマコメの傑作!
●『マーティ』(”Marty”、1955)
E・ボーグナイン主演、徹底的にモテない青年の可笑しくて悲しくて優しいラブストーリー!
●『傷だらけの栄光』(”Somebody Up There Likes Me”、1956)
監督R・ワイズ、P・ニューマンが元世界王者ロッキー・グラジアノを演じた粋なボクシング映画!
●『十二人の怒れる男』(”12 Angry Men”、1957)
S・ルメット監督、陪審員を演じるH・フォンダがアメリカの良心を体現する社会派ドラマの金字塔!
●『リオ・ブラボー』(”Rio Bravo”、1959)
監督H・ホークス、J・ウェイン&D・マーティン&W・ブレナン共演による娯楽ウェスタンの最高作!
(1960年代:7作品)
●『ナバロンの要塞』(”The Guns of Navarone”、1961)
A・マクリーン原作、G・ペック&D・ニーヴン&A・クインによる戦争アクションの比類なき傑作!
●『アラバマ物語』(”To Kill a Mockingbird”、1962)
G・ペックが黒人差別と闘う弁護士を演じた、法廷ドラマの代表作!
●『シンシナティ・キッド』(”The Cincinnati Kid”、1965)
”King of Cool”ことS・マックイーンがポーカーの帝王E・G・ロビンソンに挑む、会心のギャンブル映画!
●『ブリット』(”Bullitt”、1968)
S・マックイーン&J・ビセット(!)共演、カーチェイス・シーンで名をはせた爽快な刑事アクション!
●『愛すれど心さびしく』(”The Heart Is a Lonely Hunter”、1968)
A・アーキンの名演が心に残る、絶望的に孤独なろうあの青年の切ないラブストーリー!
●『明日に向って撃て!』(”Butch Cassidy and the Sundance Kid”、1969)
P・ニューマン&R・レッドフォードによる、粋で優雅な「アメリカン・ニュー・シネマ」の決定打!
●『ワイルドバンチ』(”The Wild Bunch”、1969)
W・ホールデン&E・ボーグナイン共演、老いたカウボーイたちの友情と殺戮を描くS・ペキンパーの最高作!
(1970年代:10作品)
●『おもいでの夏』(”Summer of ‘42”、1971)
J・オニールの美しさとテーマ音楽が忘れがたい、「青年の初体験映画」の決定版!
●『ダーティハリー』(”Dirty Harry”、1971)
職人監督D・シーゲルとC・イーストウッドの黄金タッグによる、刑事ハリー・キャラハン・シリーズ第1作!
●『探偵<スルース>』(”Sleuth”、1972)
L・オリヴィエとM・ケインの演技が激突、凝りに凝った構成で唸らせる至高の推理映画!
●『シャーロットのおくりもの』(”Charlotte’s Web”、1973)
蜘蛛のシャーロットと子豚のウィルバーを通じて生き物の生と死を考えさせる、心温まる不朽の名作アニメ!
●『ブレージングサドル』(”Blazing Saddles”、1974)
笑いの鉄人M・ブルックス監督の最高作は、尊大な白人社会を豪快に笑い飛ばすパロディ西部劇!
●『カッコーの巣の上で』(”One Flew Over the Cuckoo’s Nest”、1975)
M・フォアマン監督作、J・ニコルソンの凄さを世界に知らしめた衝撃のヒューマンドラマ!
●『狼たちの午後』(”Dog Day Afternoon”、1975)
S・ルメット監督、A・パチーノ(当時35歳!)のパワフルな演技に圧倒される迫真のクライムドラマ!
●『グッバイガール』(”The Goodbye Girl”、1977)
R・ドレイファスとM・メイソンがマンハッタンを舞台に繰り広げる、優しくて真摯な大人のロマコメ!
●『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(”Star Wars: Episode IV – A New Hope”、1977)
オープニングの巨大な”Star Destroyor”に度肝を抜かれた、筆者の「アメリカ映画館初体験作品」!
●『セイム・タイム、ネクスト・イヤー』(”Same Time, Next Year”、1978)
E・バースティン&A・アルダによる、心にしみる不倫ラブストーリー!
(1990年代:6作品)
●『許されざる者』(”Unforgiven”、1992)
C・イーストウッド監督・主演、G・ハックマン&M・フリーマン&R・ハリス共演による極上の西部ドラマ!
●『忘れられない人』(”Untamed Heart”、1993)
C・スレーター&M・トメイ主演、悲しくて切なくて号泣するしかないラブストーリー!
●『アポロ13』(”Apollo 13”、1995)
主演はT・ハンクスだが、NASAの主席管制官を演じたE・ハリスの熱演が忘れがたい迫真の実話ドラマ!
●『ブギーナイツ』(”Boogie Nights”、1997)
M・ウォールバーグ主演、‘70年代のポルノ業界をクセ者揃いのキャストで活写するご機嫌なドラマディ!
●『グリーンマイル』(”The Green Mile”、1999)
原作S・キング、M・C・ダンカン&T・ハンクスによる刑務所が舞台の超自然ヒューマンドラマ!
●『アイアン・ジャイアント』(”The Iron Giant”、1999)
WB制作、後にアニメの巨匠となるB・バード監督による感動のロボットアニメ!
(2000年以降:4作品)
●『グラディエーター』(”Gladiator”、2000)
R・スコット監督作、R・クロウが大ブレークした魂を揺さぶる壮大な歴史巨編!
●『メメント』(”Memento”、2000)
C・ノーラン監督&G・ピアース主演、記憶障害の男が執念で妻の殺害犯を暴く究極のパズルドラマ!
●『ミリオンダラー・ベイビー』(”Million Dollar Baby”、2004)
C・イーストウッド監督・主演、H・スワンクとM・フリーマン共演によるパワフルで切ないヒューマンドラマ!
●『ラ・ラ・ランド』(”La La Land”、2016)
E・ストーン&R・ゴズリング主演、極上の音楽とほろ苦いロマンスに乗せて贈る現代ミュージカルの最高峰!
Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。