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発見!キラリ★ 「好き」が原動力に

発見!キラリ★ 「好き」が原動力に

5月のテーマ:LOVE
 

私は大学時代、中学・高校の教員を目指していた。なぜ中高なのかというと理由は簡単で、大学に入るまで私は、小さな子どもが苦手だったからだ。どこからそんな力で出てくるのかと思うくらいの溢れんばかりのエネルギーで泣き叫び、わけの分からないことを言う。私の子どもに対するイメージは、そんな感じだった。
 

しかし、そんな私が大学卒業後、最初に私が選んだ仕事は、子ども向けの英会話講師だった。大学時代、近くの小学校の夏期講習で挑戦したボランティア講師アシスタントをきっかけに、子どもが好きになり、子どもたちに英語を教えるということに大きな魅力を感じたのだ。それ以来、8年ほど3歳児から高校生までを対象に英語を教えてきたが、その中で一番感じたのは、子どもが持つ無限の可能性だった。教えられたことを自分のものにする吸収力や、それを使って誰かとコミュニケーションをとろうとする柔軟性において、子どもは抜群の才能を持っている。それを今、私は中央区の常盤小学校でヒシヒシと感じている。
 

ご存じない方に、少し説明をさせていただくと、今、JVTAは小学校・中学校・高等学校・大学までの教育機関で映像翻訳を取り入れて授業やワークショップを行っており、常盤小学校には、私を含む3名のスタッフが講師として毎週(年間35回)教えに出かけている。常盤小学校では、日本や海外のアニメを使ってキャラクターのセリフを映像と一緒に言ってみたり、セリフの中のフレーズを使って生徒同士で会話をしたりするといった授業を行っている。この授業をきっかけに「英語が好きになった」「英語が楽しい」という子どもたちの声を聞くととても嬉しくなる。実際、昨年の4月に「英語やだ~」と言っていたある生徒は、今は教室の最前列で積極的に手を挙げている。また、つい先日は、オフィスに帰ろうとしていた私に“See you!”と声をかけてくれた子がいた。いつも授業では大人しいその子が、教室の外で、しかも1人で私に声をかけてくれたことが嬉しかった。その後、私が“Are you going home?”ときくと、首をかしげきょとんとしたので“Go home?”ときき直すと、大きくうなずいた。“By train?”“By car?”とジェスチャーをしながら尋ねると“by car”のあとに笑いながら“No.”と答えてくれた。
 

「好き」という原動力は、人を突き動かす最大の力だ。映像翻訳を学んでいる、あるいは仕事にしている方たちには、ぜひその気持ちを大切にしていただき、常盤小学校の生徒たちのように何でも吸収して柔軟に対応する力を磨き続けてほしい。そして「自分が好きなことを仕事にすることほど、幸せなことはない」と実感してもらえたらと思う。
 
 

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Written by 平石 真紀
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[JVTA発] 発見!キラリ☆  5月のテーマ:空気
日本映像翻訳アカデミーのスタッフが、月替わりのテーマをヒントに「キラリ☆と光るヒト・コト・モノ」について綴るリレー・コラム。修了生・受講生にたくさんのヒントや共感を提供しています。