今週の1本 『ラスト・オブ・モヒカン』
11月のテーマ:誓い
誓い、約束。これまでの人生でことごとく守ることができたためしがない。
まず、禁煙(健康診断まで)からはじまり、次に摂食(同左)、そして禁酒(二日酔いがおさまるまで)、などなど、といった体たらく。
今回紹介したいのは、誓いを守る、そしてその覚悟が半端ではない人間が主人公の作品。
初めて観てから20年以上経った今も、まったく記憶が色あせない名作。
『ラスト・オブ・モヒカン』だ。
ダニエル・デイ=ルイス演じる主人公、ホークアイ(ナサニエル)は英国人開拓者の孤児で、モヒカン族に育てられ戦士になる。物語の舞台である独立前夜のアメリカでは、領地を巡ってイギリスとフランスが双方の植民地を巻きこんで戦争をしており、ネイティブアメリカンも、イギリス側とフランス側の両陣営に分かれて争っている。そんな情勢の中、ホークアイはイギリス軍指揮官の娘・コーラと恋に落ちるが、ある時、コーラが敵対する部族の戦士に連れ去られ… という物語。
コーラが連れ去られるとき、ホークアイが彼女に言うセリフがすごい。
You survive. You stay alive no matter what occurs.I will find you…
No matter how long it takes, no matter how far. I will find you.”
かくして、有言実行の人、ホークアイは命がけでコーラを助け出す。
“誓う”と言った以上、かくありたいものだ。
余談だが、この映画は主人公たちがとにかく走る。
特にダニエル・デイ=ルイスが長髪をなびかせて走る姿に眼を奪われることは間違いない。
私はロマンス映画として観ているが、英国ガーディアン紙では「Top 10 action movies」の第10位に選ばれており、アクション映画としての評価も高いようだ。
まだ観ていない方は、是非観てほしい。
『ラスト・オブ・モヒカン』
監督:マイケル・マン
キャスト:ダニエル・デイ=ルイス、マデリーン・ストウほか
製作年:1992年
製作国 アメリカ
上映時間:112分
Written by 浅野一郎
[JVTA発] 今週の1本☆ 11月のテーマ:誓い
当校のスタッフが、月替わりのテーマに合わせて選んだ映画やテレビ番組について思いのままに綴るリレー・コラム。最新作から歴史的名作、そしてマニアックなあの作品まで、映像作品ファンの心をやさしく刺激する評論や感想です。次に観る「1本」を探すヒントにどうぞ。