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発見!キラリ 「五感」より「語感」が好き♥

発見!キラリ  「五感」より「語感」が好き♥

6月のテーマ:「五感」

 
今月の「五感」というテーマですが、僕は仕事柄、「五感」よりも「語感」を気にしてきました。語感とは「その言葉から受ける感じ。言葉が与える印象。ニュアンス」(大辞林 第三版)のことです。例えば、「暖」という言葉からは単に「暖かい」という意味だけでなく、人によっては、静かな雪の夜に明々と燃えるストーブや、楽しそうに笑い合う親子の姿を思い浮かべたりするはずです。

 
表記の仕方によっても語感は変わります。例えば、このコラムのタイトルである「キラリ」。平仮名でもカタカナでも言葉の意味「①瞬間的に光り輝くさま②物事がはっきりするさま」は変わりませんが、字幕では①の意味で使いたい場合は「キラリ」、②の意味で使うならば「きらり」と書きたくなりませんか? 

 
こう感じるのは、言葉の持つ「音」に一つの要因があります。平仮名は母音が強く、カタカナは子音が強く聞こえるのです。ちょっとオーバーですが平仮名は「きらり」という言葉のアクセントである「ら」の母音である「あ」が強く聞こえ、カタカナは「ラ」が強く聞こえるのです。「ら」行の音は非常に目立つ(耳に残りやすい)ので、①の意味で「きらり」を使いたい場合、音的にも①の意味に近いの「キラリ」を選びたくなるのです。

 
日常生活の中でこんなことを考えるなんて「面倒くさい」と思う方もいるかもしれません。でも、プロの映像翻訳者を目指す皆さんなら、講義の中だけでなく普段の生活の中でもこうした意識を常に持っていてください。それがきっと「言葉のプロ」を目指す皆さんの今後に役立っていくはずです。どうしても意識できない、難しいと感じる方はぜひ8月下旬から始まる「日本語表現強化力コース」に入ってください(笑)。こうしたことを嫌になるほどお教えしますよ。

 
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Written by 丸山雄一郎 
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[JVTA発] 発見!キラリ☆  6月のテーマ:五感
日本映像翻訳アカデミーのスタッフが、月替わりのテーマをヒントに「キラリ☆と光るヒト・コト・モノ」について綴るリレー・コラム。修了生・受講生にたくさんのヒントや共感を提供しています。