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発見!キラリ Destination

発見!キラリ  Destination

12月のテーマ:Destination

 
2017年も、あと一カ月ほどで終わる。
年の初めにつくった「やりたいことリスト」の中では、サーフィンだけがやり残したままだが、今からやってもきっと風邪をひくだけだろう。

 
心残りはあるものの、今年は久しぶりに海外旅行に行くことができ、その点では満足している。行き先はニューヨークだ。

 
私の旅は、いわゆる“旅行”というものではない。美味しいご飯を食べるわけでもなく、ブランド品を買い漁るわけでもなく、一日中ホテルで横になっている日もある。ホテルの近くには絶対にスターバックスがあるし、部屋の冷蔵庫は異常なくらい冷えているので、飲みものには困らない。夜になれば美しい夜景が見えて、心が落ち着く。スーツケース一つに入るだけの荷物しかないきれいな部屋にいたら、感覚が研ぎ澄まされ、思考は冴えわたり、頭の中で考えているさまざまなことが整理されていく気がする。
(おまけに日本では携帯しているお菓子も旅先では持ち合わせていないので、健康的!)

 
こういう時間を過ごすと、自分の身の回りには、無駄なものがたくさんあるのかもしれないと思った。

 
東京はもので溢れている。欲しいものはだいたい手に入り、困ることはない。遊びに出かけるスポットも選び放題なうえ、趣味だっていくつでも見つけることができるだろう。おまけに仕事も忙しいとなると、平日も休日も予定が一杯で、心が休まる暇はないように思える。日々直面するたくさんの選択肢を、何度も何度も選んでいくうちに、本当に重大な決断をすべきときに使うはずのエネルギーが消耗されてしまい、選択を誤ってしまうような気がする。

 
将来の大きな目標に向かって、今、何かを一所懸命頑張っている人の中には、息抜きをすることに対して、マイナスなイメージをもっている人も少なくないだろう。しかし、そういう時間をもつことこそが、実は大切で、ゴールに向かって突き進んでいる自分をより良い方向へと導いてくれる鍵になるかもしれない。

 
Written by 稲沢知亜紀

 

[JVTA発] 発見!キラリ☆  12月のテーマ:Destination
日本映像翻訳アカデミーのスタッフが、月替わりのテーマをヒントに「キラリ☆と光るヒト・コト・モノ」について綴るリレー・コラム。修了生・受講生にたくさんのヒントや共感を提供しています。

 
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