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発見!キラリ「瞑想のすすめ」

発見!キラリ「瞑想のすすめ」

11月のテーマ:遠い
 

「言葉のプロ」にこそすすめたい瞑想
翻訳者やライター、エディターはときに激しいフィードバックにさらされます。そんな時大切なのは心の管理。心は体とつながっていて、両者のバランスが崩れると、体調を悪くしてしまいます。そこで受講生・修了生の皆さんにおすすめしたいのが「瞑想(めいそう)」です。
 

僕がここで伝えたいのは、都内のジムで瞑想のコースに参加して続けた結果、自分に何が起きたのか、ということです。瞑想を行えば「β-エンドルフィン」という物質が脳内に出て、脳がリラックスした状態で活性化するそうですが――科学的な話はまた今度。どんな瞑想をし、何が体に起きたのか。そして、どんな恩恵を受けられたのかを語りたいと思います。
 

実践したのは、東洋武術に端を発する方法です。椅子に座りながらできるものを簡単にご紹介しましょう*:
 

①まず、椅子におしりの部分1/3程度腰かけます。
②次に、背筋の力を抜いて、リラックスさせます。
③手のひらをひざに置いて、まっすぐ1点を見つめます。
④その後、ゆっくりと目を閉じて、ゆっくりと鼻で息を吸い、自然に呼吸をします。そのまましばらくすると、何か考えや映像が、頭の中に浮かんできます。
⑤ここからが大切なポイント。決してそれを振り払ったり、気になるからといって追ったりすることをせず、あるがままに映像を流していきます。テレビを見るように、ボーっと見続けます。
⑥最後に、自分が決めた時間が来たら、ゆっくりと目をあけて終了。20分間が目安です。
 

自分の場合、瞑想をしていて頭に浮かんだのは家族との日々の暮らしや前の職場、昔飼っていた犬と自分が散歩する映像でした。それらを深追いせず、ただただ見ていました。
 

そんな習慣を続けて、体に変化が起きたのは1年くらい経ってから。まず、睡眠の質が良くなりました。一回いっかいの眠りが深く、起きた時はとてもすっきりした気分です。次に、集中力。そして、想像力を働かせることが以前よりも楽になりました。
 

正しい情報は自分の中に
瞑想は、自身が何者なのかを知るすべだと思います。目を閉じて浮かんでくる映像は、例えば遠い過去。今までの人生で起きたことは、見ていて楽しいシーンもありますが、悲しくなる場面も出てきます。映像の中にはもちろん自分もいて、その時、どんな気持ちだったかを思い出させてくれます。どんなことがあって嬉しかったのか、何が怖くてあんな行動に走ったのか――。目を閉じている間は、ありのままの自分を見て、静かに受け入れることができます。そして目を開けた時、明日を生きる力が少しずつ湧き始めている気がする。自分自身を知ることは、自分の人生を生きるための大きな道しるべになります。
 

僕がおよそ1年、瞑想を実践して得たのは「睡眠力」「集中力」「想像力」――そして、何より自分自身を観察する方法を身につけることができました。総じてこれらを“心のしなやかさ”と言い換えてもいいのかもしれません。
 

自分が何者なのか、どんな人間なのか――その正しい情報は自分の中に埋まっていると思います。もし、締め切りに追われたり、理不尽なフィードバックで自分を見失いかけたりしたら、こういった方法も試しながら、「心の管理」をしてみてはいかがでしょうか? ずっと悩んでいることが、実は「大したことないのだ」と思えるかもしれませんよ。
 

*①~⑥の工程は「立つだけ!医者いらずの太もも力」(神田真澄著/シネマファスト刊)P118の内容を引用。実践されるかたは同書もご確認の上、行ってください。
 

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Written by 小笠原尚軌

小笠原写真

エンタメ系情報誌の記者・編集を経てJVTA英日総合コースⅠ、バリアフリー講座を修了。フリーランスとして活動した後、現在はJVTAのPRチームに所属する。

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[JVTA発] 発見!キラリ☆ 11月のテーマ:遠い
日本映像翻訳アカデミーのスタッフが、月替わりのテーマをヒントに「キラリ☆ と光るヒト・コト・モノ」について綴るリレー・コラム。修了生・受講生にたくさんのヒントや共感を提供しています。

 
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