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【コラム】JUICE #12「国を“趣味”にする」●ベン・スーソンワチャリン

【コラム】JUICE #12「国を“趣味”にする」●ベン・スーソンワチャリン

海外映画やドラマを観てハマったり、外国語で書かれている看板を見て文字の組み合わせが気になったり、多言語対応の車内アナウンスを聞いて「この言語はいい響きだね」と思ったり――そういったきっかけで外国のことが好きになったことはありますか?
 

その国のことが大好きになって、趣味のように言葉や映画、ドラマについて調べている。そして当校に通うようになった方も多いのではないでしょうか?
 

僕はアメリカで生まれ、育ちました。両親の出身国・タイや、日本を“趣味”にしたことがあります。タイを趣味にしたきっかけは夏休み。長期間過ごすことで興味が湧きました。日本を趣味にしたきっかけは言葉の響きの良さ。勉強し始めたら、全く知らなかった日本のことを知ることができ、J-POPやドラマと映画を楽しめるようになりました。
 

韓国も面白い! お薦めの映画は…
外国と言葉に対する好奇心は、自分はそこまでなのだろうな、思っていたのですが、ここ数年、韓国語にもとても興味が湧いています。日本語を勉強し始めてから数年後に「韓国語の文法が日本語と似ている」と耳にして、学んでみたくなったのです。
 

何回も挫折したり、勉強し直したりしていたけど、やっと本気で勉強し出してから3年。今では韓国映画やドラマを楽しめるようになっています。字幕なしでの鑑賞はまだまだだけど、楽しみながら勉強を続けています!
 


 


 

強烈な映画好きでもある自分は、韓国の映画にもハマっています。『悪魔を見た』 (2010)はある日、刑事(イ・ビョンホン)の妻が突然、連続殺人鬼(チェ・ミンシク)に殺害され、その刑事が犯人を捜し出すことだけでなく、犯人を繰り返し苦しませる復讐劇です。最初は連続殺人鬼が“悪魔”だと思いがち。でも本当は――? 刑事さんの悔しさと、連続殺人鬼が味わう痛みにも共感ができたくらい「人間」が描かれていました。
 

アメリカで人気のあるジャンル「ゾンビ映画」は韓国にも普及。『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)はまさにそのトレンドに乗って、韓国と日本によくある“新幹線”が舞台の映画。仕事が忙しくてなかなか娘(キム・スアン)の面倒を見られないソグ(コン・ユ)が、娘の誕生日の節目に離婚して、釜山で別居している元妻のところにKTX(韓国の新幹線)に乗って娘を連れていく。その日にゾンビが車内に現れて――。釜山まで無事に着けるのか? この映画はドキドキするアクションシーンが満載で娘とお父さんの絆を描くシーンにも泣かされます。
 

韓国映画の面白さと出会えたのも、言葉への好奇心を止めなかったからなのかもしれません。いつまでも好奇心を持って、自分が生きている世界と違うことを気にしてみる。その後、勉強して深く理解する。そうすると、人生に対する考え方や方向性が変わるかもしれないですね。
 

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Written by ベン・スーソンワチャリン
 

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日本映像翻訳アカデミー・映像翻訳スクール部門スタッフ。日英・英タイ映像翻訳者。映像翻訳ディレクター。日英映像翻訳科「総合コース」と「実践コース」の教務を受け持つ。日英映像翻訳科修了生。

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