Tipping Point Returns Vol.22 ■ 2022年の目標の立て方、教えます
もちろん「私の場合はこうしている」という方法だ。世界中の誰にでも当てはまるわけではない。毎年目標を立てるのに上手くいかない、いいアイデアが浮かばないという人がいたらぜひ参考にしてほしい、そんな話だ。
意外に思うかもしれないが、私が最初に決めるのは「何を成すか」ではない。実は、ここで失敗する人が多いと思っている。まずすべきことは、目標達成のために費やせる現実的なリソース(主に時間と予算)をしっかり把握すること。新たな目標を設定するうえで、どれだけの時間やお金を投じることができるかを理解していなければ何も始まらないのだ。
リソースを把握しないうちに目標を定めてしまう行為は、引っ越し先の新居を見ずして家具を買いそろえてしまうようなもの。いくら気に入った家具でも、部屋のサイズに合わなければ使いものにならない。そんなふうに決めた目標のほとんどは、ひと月も経たないうちに絵に描いた餅になるのが関の山だ。
まずは「ゴールまでの期間」を定める。来年の目標だからと言って、1年を単位にする必要はない。私にとって1年は長すぎる。12カ月後の未来に向けて走り続けることを想像しただけで息切れしそうだ。一つの結果を出すのに3カ月は短すぎるが1年は長い。
そこで、短すぎず長すぎずの「6カ月」を設定する。「半年で一つの結果を出す」というイメージは、適度なゆとりとほどよい緊張をもたらしてくれる。「目標設定は6カ月単位」がおススメだ。
次に、自分のリソースを把握する。ここでは最も重要な「時間」に絞って考えよう。時間を費やさずに達成できる目標などほぼないからだ。違う言い方をすれば、「これまで通りに過ごすことこそ目標達成の最大の敵」である。生活の時間配分を抜本的に変えることが必要条件であることを、強く意識してほしい。
では、どのようにして時間を捻出するか?
答えは「止める、保留にする、忘れる」。1年を振り返って「止めてもいいやと思える習慣」、「半年くらい保留にしても(放っておいても)問題なさそうなタスク」、「忘れちゃえばいい厄介ごと」をピックアップしてみる。どんな人にも必ずあるはずだ。そして「止める、保留にする、忘れる」を実行する。心配になっても「6カ月なんてあっという間だ。またその時に考えればいい」と割り切る。
無責任に聞こえるかもしれないが、私は大真面目に推奨している。そうでもしなければ、集中できる時間なんて捻出できない。新しいことを成そうとするなら、それくらいの覚悟と大胆さは必要だ。
そのようにして捻出した「時間」には、それだけの価値がある。
ここまで来て、初めて何を目標にするかを決める。捻出した時間に合わせて、現実的かつ具体的に定めるのがコツだ。大きな目標を捨てろと言っているのではない。目標が大きいのなら「6カ月で山の何合目まで登るのか」を定める。そして次の6カ月間で、さらなる高みを目指せばいい。
「2022年はTOEIC100点アップ!」。これはNGの目標設定。「週✕✕時間の学習時間を確保して、7月までに50点アップ」と設定し直そう。そうすれば成功確率は跳ね上がる。捻出可能な時間では50点は無理そうなら、30点に変更すればよい。より重要なのは、掲げた目標を達成することだ。その自信と心地よさがクセになれば、次にはより高い目標を設定できるようになる。時間捻出のための「止める、保留にする、忘れる」も、だんだん上手く、楽しくできるようになっていく。(私はそうです・笑)
間違っても「こじれた人間関係の修復」や「人に好かれるように努力する」といったあいまいな目標を据えてはいけない。時間でどうなるものでもない理想は、目標にはならない。そんなものは「放っておく、忘れる」ための箱に押し込んでしまえ!と言いたい。
自分が変われば他人による見方も変わる。一心不乱に、生き生きと目標に向かうあなたの姿を見て、こじれた相手のあなたへの感情に変化が生じるかもしれない。努力するあなたを遠くから見ていて応援する人が、少しずつ増えていくかもしれない――。私はそう信じている。
「新楽式6カ月目標設定方式」、ぜひ一度試してほしい。
皆さんの2022年が実り多き年になるよう、心から願っています。
どうぞ良いお年をお迎えください。
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Tipping Point~My Favorite Movies~ by 新楽直樹(JVTAグループ代表)
学校代表・新楽直樹のコラム。映像翻訳者はもちろん、自立したプロフェッショナルはどうあるべきかを自身の経験から綴ります。気になる映画やテレビ番組、お薦めの本などについてのコメントも。ふと出会う小さな発見や気づきが、何かにつながって…。
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