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スタローン版ダーティハリー ブライアン・トンプソン in 『コブラ』

スタローン版ダーティハリー ブライアン・トンプソン in 『コブラ』

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シルヴェスター・スタローンといえば、『ロッキー』(1976年)や『ランボー』(1982年)のような人気シリーズがある。そして彼の新たなシリーズとして制作された(と思われる)『コブラ』(1986年)がある。今回はその『コブラ』に登場した、ブライアン・トンプソンが演じた悪役を紹介したい。
 

マリオン・コブレッティ(シルヴェスター・スタローン)は通称コブラ、ロサンゼルス市警の特別捜査班“ソンビ班”に所属する刑事だ。『コブラ』は開始早々、ある男がスーパーマーケットで銃を乱射する場面から始まる。現場に到着したコブラは、銃を犯人に向けると、「お前は病気だ。俺が薬だ」と犯人を射殺する。コブラは優秀な刑事だが、事件を解決するためには手段を選ばない。そのため上司や仲間から批判を受けている。
 

『コブラ』は、クリント・イーストウッド主演の『ダーティハリー』(1971年)を意識している印象がある。例えば『ダーティハリー』で悪役を演じたアンディ・ロビンソンがコブラの上司として登場する。またハリーの相棒役のレニ・サントーニが『コブラ』でも主人公の相棒刑事を演じるなど、共通点がある。
 

主人公の名前がコブレッテイ、あだ名がコブラというのは、正直どうかと思うのだが、でも当時はスタローン全盛期だったので、このような設定でも1本の映画が作られていたのだと感じる。
 

『コブラ』では、スタローン演じる主人公は、いつも口にマッチをくわえ、自身の銃のグリップにコブラの絵が彫刻されているなど、キャラクターづけがされている。スタローン自身が脚本を書いているからかもしれないが。そしてヒロイン役には、当時スタローンの妻だったブリジット・ニールセンを登場させるなど、スタローンの主張がかなり強い内容である。
もともとスタローンは『ビバリー・ヒルズ・コップ』(1984年)の出演オファーがあったのだが、色々とスタローンが内容に注文を出してきたため、彼は降板させられる。その代わりにエディ・マーフィーが抜擢されたというエピソードがある。その時にスタローンが考えた刑事キャラを『コブラ』として作り直したのではないか。
 

主人公にはスタローンの思い入れがあるが、逆に他のキャラクターは、意外とあっさりというか、地味である。その中でも、殺人鬼ナイト・スラッシャーを演じたブライアン・トンプソンは、狂信的な殺人者集団のリーダーとして、悪の魅力を放っている。
 

ブライアンは『ターミネーター』(1984年)で、ターミネーターに殺されるチンピラを演じていた。その後、『コブラ』で演じたナイト・スラッシャー役でゴールデンラズベリー賞最低助演男優賞にノミネートされ、ある意味で注目を浴びる。その後はTVドラマや映画で悪役を演じることが多い。
 

ロッキー、ランボーに続くシリーズとなるかと思われたが、残念ながら続編が作られることはなかった。でもこの映画を観直すと、当時のスタローンはやっぱり恰好いい。個人的には今からでも遅くはないので、『コブラ』新作を作ってほしいです。
 

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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!
 
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