モンスターを倒すのはモンスターだ! 『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の予告編
【最近の私】好きな映画『イコライザー』の続編が製作中。デンゼル・ワシントン演じる主人公に再会できるのが楽しみです。
最近は、複数のキャラクターが1つの世界に集合する“ユニバース”映画がある。例えばアイアンマンやキャプテン・アメリカたちが登場する“マーベル・シネマティック・ユニバース”や、バットマンやスーパーマンが集う“DC・エクステンデッド・ユニバース”などである。今回は、新たなユニバースとなるであろう映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の予告編を紹介したい。
予告編は、“ダーク・ユニバース・プロジェクト始動”のテロップから始まる。このプロジェクトは、ユニバーサル・ピクチャーズがかつて製作した映画に登場したミイラ、フランケンシュタイン、狼男、透明人間などのモンスターたちが集結するプロジェクトとなっている。ジョニー・デップが透明人間、ハビエル・バルデムがフランケンシュタインの怪物に扮して、それぞれ単独で映画が製作される予定だ。今回の『ザ・マミー』が、このユニバース1本目の映画となる。
舞台は現代の中東。米軍関係者のニック(トム・クルーズ)は、古代遺跡の地下にあった棺を発見し、調査のために飛行機でイギリスに運ぶ。だが無数の鳥が飛行機を襲い、飛行機は炎上しながら墜落。だがニックは傷ひとつ負わずに生き残った。ジキル博士(ラッセル・クロウ)は語る。ピラミッドは墓ではなく牢獄であり、ニックが目覚めさせたのは5000年前に封印された王女(ソフィア・ブテラ)だと。ニックは王女の呪いで生かされたのか。ちなみにジキル博士というのは、『ジキル博士とハイド氏』の登場人物である。
トム・クルーズは近年コンスタントに映画で活躍し、さらに『ミッション:インポッシブル』、『ジャック・リーチャー』のシリーズに意欲的に出演している。先日も『トップガン』(1986年)の続編にも約30年ぶりに出演すると発表されたばかりだ。
しかもトムはスタントを自分で演じることが多く、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』では離陸する飛行機の胴体にしがみつく、ヘルメットなしでバイクを運転するなど、危険なスタントにも挑戦。『ザ・マミー』のメイキングを見ると、山を転げ落ちる場面では、実際に彼が演じ、しかもカメラ目線で転げ落ちている。スタントマンではなく自分が演じていますよというアピールであろう。昔、ジャッキー・チェンが映画で高い所や階段から落ちた後、カメラに自分の顔を向け、自身で演じているのを見せていたのを思い出す。これからもトムのジャッキー化は進んでいくと予想できます!
予告編に戻る。人間たちが王女を倒そうとするが、彼女の瞳が分裂し、巨大な力を発揮する。予告編の終盤は、王女が起こした砂嵐でロンドンが崩壊していく。ジキル博士は言う。「モンスターを倒すのは、モンスターだ」。そしてニックの瞳が、王女のように分裂していく。王女の呪いで、ニックもモンスターになってしまうのか。『ザ・マミー』から、今後どんなユニバースに展開するのか期待は高まります。世界の運命を握る、ニックと王女の戦いの結末は、映画館で確認してきます
今回注目した予告編
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
監督:アレックス・カーツマン
出演:トム・クルーズ、ソフィア・ブテラ、ラッセル・クロウ
7月28日より公開
公式サイト:http://themummy.jp/
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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!