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シカゴの非情なギャング ロバート・デ・ニーロ in 『アンタッチャブル』

シカゴの非情なギャング ロバート・デ・ニーロ in 『アンタッチャブル』

【最近の私】今年はショーン・コネリーをはじめ、多くの映画人が亡くなりました。その人たちに、今まで色々な作品で楽しませてくれたことに感謝します。

 
今年の10月にショーン・コネリーが亡くなった。彼は『007』シリーズのジェームズ・ボンド役を始め、数々の映画に出演していた。今回は、コネリーが出演した『アンタッチャブル』(1987年)で悪役を演じたロバート・デ・ニーロを紹介したい。

 
物語の舞台は、禁酒法下のシカゴ。アル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)率いる犯罪組織は、酒をカナダから密輸し、闇の酒場を開くなどして利益を得ていた。財務省からエリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)が派遣され、密造酒の捜査を始めるが、カポネは警察を買収しており、捜査は難航する。そこでネスはベテラン警官マローン(ショーン・コネリー)、新人ジョージ(アンディ・ガルシア)、会計士オスカー(チャールズ・マーティン・スミス)の4人で特別捜査班を結成し、カポネ逮捕に挑む。ネスたちは買収されない、悪も手を出せない“アンタッチャブル”として知られるようになる。だがカポネはネスたちを脅し、戦いは激しくなっていく…。

 
アル・カポネは実在の人物で、顔に傷があることから“スカーフェイス”と呼ばれていた。映画でも「人は言葉より拳銃に従う」などと話す。命令に背く酒場は客ごと爆破する。また失敗した者はバットで撲殺するなど、人の命を奪うことに迷いがない。カポネには殺し屋が複数おり、ネスの家族の命を狙い、またアンタッチャブルのメンバーを抹殺しようとする。
カポネを演じるロバート・デ・ニーロは、アメリカを代表する俳優の1人として、彼の作品を観たことのある人は多いだろう。『ゴッドファーザー PARTⅡ』(1974年)でアカデミー助演男優賞を受賞し、『レイジング・ブル』(1980年)ではアカデミー主演賞を獲得した。様々な役を演じているが、悪役として『ケープ・フィアー』(1991年)の凶悪犯、『ヒート』(1995年)では銀行強盗グループのボスに扮していた。いずれも機会があれば当コラムで紹介したい。

 
デ・ニーロはキャラクターを演じるために努力を重ねることで有名だ。前述の『レイジング・ブル』では体重を20キロも増やし、『ゴッドファーザー PARTⅡ』ではイタリア語を習得するなど、その役になりきろうとする。『アンタッチャブル』でも頭髪をそり、体型を変えるなどしてカポネになりきっていた。映画ではそれほど出演シーンは多くないのだが、要所で法の手が届かない悪のボス役を披露している。

 
一方、ショーン・コネリーは、若きネスに法を守る人間の道を指導する老警官に扮し、この年のアカデミー助演男優賞を受賞する。コネリーとデ・ニーロという名俳優2人が善悪のキャラクターを演じたからこそ、この作品に重厚さが加わった。さらに本作には若きコスナーやガルシアの姿や、終盤の駅の階段で繰り広げられる銃撃戦など、見どころが多くある。未見の人には文句なしのおすすめです。

 
今回、『アンタチャブル』を観ていたら、ショーン・コネリーの「人はいつか死ぬ」というセリフがあった。コネリーの出演作でまだ観ていない作品はたくさんある。これからも彼の出演作を観て、偉大な経歴をふり返りたいと思います。

 
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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!

 
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