花と果実のある暮らし in Chiang Mai プチ・カルチャー集 vol.32 チェンマイ、苦境の中でも!
★「花と果実のある暮らし in Chiang Mai」
インパクト大の写真をメインにタイのリアルなプチ・カルチャーをご紹介しています。
チェンマイでは、新規感染者ゼロが続いており、タイ全体でも、ようやく一桁まで落ちました。非常事態宣言及び夜間外出禁止は引き続き5月末まで延期されたものの、5月頭には経済活動規制の一部解除があるそうです。先月はチェンマイっ子にとってお正月、ソンクラーンがありましたがが、それもお預け。また、この時期お酒による事故が多発するので、病院がさらに混乱しないようにと、アルコール販売禁止令もでました。しかし、こうしたニュースが続く中、身近に起きている明るいニュースをいくつかご紹介しましょう。
〜住民への心遣い編〜
友人の借りているコンドミニアムでは、オーナーが、この時期エアコンをつけてずっと家に篭っている住人に対し、電気代の値下げと来月の家賃の1500円値下げを申し出てくれたそう。その心持ちに私の友人はとても感動していました。
〜食材の寄付編〜
あるタイ人が街で食べ物に並ぶ人々を見て、何か自分にできないかと考えたそう。そこでお正月にコロナで犠牲になっている人々へのサポートと新年の善良な行為を分かち合うという二つの目的で、500袋のお米と卵の支給を始めました。この噂が広まるとたくさんの寄付者が集まり、市内には食べ物の支給を求める人の長い行列が2キロもできました。(ソーシャルディスタンスは守られているのか…と心配ですが)
〜外へでよう!編〜
あるレストランでの話。しばらく営業ができないけれど、従業員には給料を払わなければならないと首をひねるオーナー。そこで従業員を連れて自分の余った土地で畑を作り、給料を払う代わりに畑仕事をしてもらって、なんとか凌ごうというアイディア。
また、あるゴルフ場では、この時期従業員が一眼となって草むしりを始めたそう。規制が解除された時に、すぐにお客様に気持ちよくプレイしてもらえるようにとのこと。
〜メッセージを!編〜
仏教系の幼稚園では、(いち早く2月末頃?)幼稚園の広告看板をコロナ予防の看板に変えていました。その速さにはびっくりしましたが、私もちゃんと予防しようと思ったものです。効果抜群です。
このように苦境の中でも皆、試行錯誤して進んでいます。こうした苦境の時にこそ、その国の良さもでてくるのです。日本は世界的に見ても他者へ心遣いのあるいい国です。日本らしい道徳心でこの状況を乗り越え、コロナ後の明るい日本の未来を創造していきたいものです。
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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
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花と果実のある暮らし in Chiang Mai
チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美
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