花と果実のある暮らし in Chiang Mai プチ・カルチャー集 Vol.64 チェンマイのパン屋さん

★「花と果実のある暮らし in Chiang Mai」
インパクト大の写真をメインにタイのリアルなプチ・カルチャーをご紹介しています。
パンはタイ語でカノムパン。カノムとはお菓子の意味ですから、タイ人にとってパンは、食事というよりおやつに食べる感覚のものでした。20年くらい前に大工さんに、「おはよう、朝食何食べたんだい?」と聞かれ、「パンとフルーツと…」と答えたら、「そんなんじゃ力が出ないだろう」と言われたことは、とても印象に残っています。確かにチェンマイでは朝からガッツリ餅米に鳥の唐揚げなんかも食べるんですから、「パンじゃあ腹持ちせんだろう」という気分でしょう。

20年前には、チェンマイではパン屋さんらしいパン屋さんは特になく、大型スーパーで買えるタイ人好みの甘くて柔らかいパンが主流で、パン好きの私はどうも物足りませんでした。ベトナムやラオスなどと違い、東南アジアで唯一植民地になっていないタイでは、まだタイ料理がしっかりと根付いていました。
しかし、特にここ10年でタイにも食のバリエーションが増えてきました。タイ人がピザやステーキ、日本食など外国料理を食するようになり、西洋人の作るおいしいハード系のパン屋さんも続々と増え、レベルがどんどんアップしています。また、日系パン屋さんは、タイ人やアジア人、西洋人にも人気で、タイ人が経営する日本風パン屋さんもできています。おいしいカレーパンやあんパンがチェンマイで食べられるようになるなんて…嬉しい反面、おいしいチェンマイのソウルフードが廃れないよう、もち米朝食をたまに食べようと思うのでした。


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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
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花と果実のある暮らし in Chiang Mai
チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美
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