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花と果実のある暮らし Vol.35 そそられるタイのプチカルチャー

花と果実のある暮らし  Vol.35  そそられるタイのプチカルチャー

【最近の私】今年に入リ、立て続けに友達が帰国することになりました。異国の地で出会った気の合う友達がいかに大切か…。彼女らが去ってしまうのは本当に寂しいことです。一人は旦那さんの事情で、一人は大きな仕事が入りと事情は様々。この数年を一緒に過ごせたことに感謝し見送りたいけど、まだ気分は複雑です(ショボン)…。
 

ある朝、小さなゲストハウスにあるカフェでお茶をしていたら、その宿に滞在していた若い女子が抱き枕をもってチェックアウトをしていました。「ゲストハウスに泊まるためにマイ・抱き枕持参!? そんなに必要なんだ…」と思わず店のスタッフとアイコンタクトをしながら頷き合ってしまいました。
 

今日はそんなちょっとそそられる、タイのプチカルチャーをご紹介しましょう。
 

⚫️抱き枕

タイ人の家に遊びに行くと円柱形の長細い抱き枕がベットに置いてあります。あまり見た目が美しくないので、何だろうと気にはなっていたものの深くは追求していませんでした。しかし、旅先でやっかいな荷物になるのに、マイ・抱き枕を持ってくるくらいだからよほど魅力があるんだろう…と気になり始めました。確かにタイ人は、抱き枕をよく使い、シーツセットを買うと枕カバーの他にこの抱き枕用のカバーが付いていることがあります。スーパーにも置いてあるほどタイ人の必需品で、モーンカーンと呼ばれています。「暑く寝苦しい時にひんやりさせる効果がある」「子どもの頃から抱いて寝ているから」「とにかく気持ちいいから手放せない」と人によってやみつきになる理由は様々です。今まではスーパーで見向きもしなかったモーンカーン。最近気になって仕方がありませんが、この大きな物体がわが家に来ることにはまだ抵抗があります。

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⚫️鼻文化

以前あるレストランの若くかっこいい男子スタッフが、胸のポケットの中から小さなリップクリームのような容器を取り出し、蓋をあけてそれを鼻に入れて吸い込んでいました。初めて見たときは、「なんか危ない薬?!」と思ってしまいましたが、これはハーブ系の香りを吸って気分をスッキリさせるというもの。酔い止めや、うだるような暑さをスッキリさせるなどの効果があります。先日チェンマイに遊びに来た知人もおみやげに何本も買っていました。実は私も持っていますが、そっと香りを嗅ぐようにしてしまうところがまだまだ半人前です。実にタイ人は人前で鼻を軽ーくほじるのがあまり気にならない様子。だから鼻の近辺に容器や中身が直接触れてもあまり抵抗がないのかもしれませんね。私にはなかなかハードルが高いです。
 

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⚫️こんなに使う?!ベビーパウダー

最後は、ベビーパウダー。赤ちゃんのためだけでなく老若男女問わずみんなの味方! スーパーの棚にはいろいろなブランドの様々な種類のパウダーがズラリと並んでいます。つけるとひんやりするものや、ピンクや肌色など色つきのタイプなどがあります。ベビーパウダーの効果は、汗のベタつきを解消するとともに、色白に憧れるタイ人が、少しでも白い顔に近づけるためとも!? 時には、ええ〜と驚くほど顔にもたっぷりつけていたりして、ちょっと怖いこともあります。うちにも一本ありますが、確かにさっぱりして、スースーするので気持ちいい。ちょっと子どもの頃お風呂の後にパフでパタパタされた甘い思い出がよみがえってきます。が、やはりタイ人のように豪快にたっぷり体中にふりかけることはできず、なかなか消費しきれません。まるで自分が大福のように粉まみれにはなりきれず、パウダーを使いこなしきれない自分がいます。
 

こうしてみてみると、いずれも、どうにか暑さ対策をしよう! と生まれてきたタイならではのカルチャーですね。年々暑くなっている日本にも熱帯夜を和らげてくれるエコな方法として伝授されるかもしれません。これを読んでちょっとそそられた人、ぜひ試してみてくださいね。
 

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Written by 馬場容子(ばば・ようこ)
東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
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花と果実のある暮らし in Chiang Mai
チェンマイ・スローライフで見つけた小さな日常美