未来を選べ『マトリックス レザレクションズ』の予告編
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ここ数年で80年代~90年代の映画の続編が相次いで製作されている。トム・クルーズ主演『トップガン』(1986年)の続編『トップガン マーヴェリック』(2021年)、または『ゴーストバスターズ』(1984年)の第4作目『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2021年)などがある。今回は『マトリックス』シリーズ(1999年~2003年)の続編、『マトリックス レザレクションズ』(2021年)の予告編を紹介したい。
予告編は、ある家の一室から始まる。トーマス(キアヌ・リーヴス)が椅子に座り、セラピーのようなものを受けている。トーマスはセラピストに「夢とは思えない夢を見た」と話す。そしてフラッシュバックで彼の頭の中に『マトリックス』シリーズの映像と、それ以外の映像が出てくる。「僕は狂ってるのか?」セラピストは「ここではよくある」と答える。「ここ」とはどこなのか?
この予告編のキアヌは、ヒゲを生やして長髪。『マトリックス』シリーズから約20年の歳月を経て、年齢的にも変化している。でも、このキアヌの外見って『ジョン・ウィック』(2014年~2019年)でキアヌが演じた主人公ジョンと同じ。ジョン・ウィックが『マトリックス』とクロスオーバーしたような感じがします。
予告編に戻る。トーマスは、ある女性と出会う。その女性は、『マトリックス』シリーズでトリニティを演じたキャリー=アン・モスだ。彼女はトーマスに「前に会った?」と聞く。当惑するトーマス。トーマスは、覚醒しているはずの今が、夢ではないのかと考えているようだ。この「現実のように思えて、実は夢の中ではないのか」は、旧シリーズでも出てくるセリフだ。この新作からいきなり観る人は少ないとは思いますが、まずは旧シリーズを観ていた方がいいです。
そして、モーフィアス(ヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世)が登場。「飛び立つ時だ」と、真実を探す旅が始まろうとする。ちなみに前作までモーフィアスを演じていたのはローレンス・フィッシュバーンだったが、今作ではヤーヤに代わっている。モーフィアスがトーマスに言う。「君が戦い続けるのは、いまだにこの世界から抜け出せないからだ」と。そして第1作目でも登場した戦闘訓練のシーンも出てきます。トーマスはモーフィアスをすさまじい波動で吹き飛ばす。トーマスは「夢の世界」から覚醒したのか…。
今回の予告編を観るかぎり、第1作目を踏まえた上での作品になっている。『レザレクションズ』は第1作目の続編になるとの情報もある。そうなるとシリーズ第2作目と3作目はなかったことになるのか。シリーズものでは、過去の続編はなかったことにするパターンはあるので、今回は特別ではない。だがシリーズを追っかけて観てきたファンの気持ちはどうなるのかと心配になります。
予告編では、キアヌとキャリーなど旧シリーズの俳優と,新たなキャスティングのモーフィアス、そして若手のキャラクターを追加して、新しい続編を作り上げた。さらにシリーズが作られるかは不明ですが、新『マトリックス』を映画館で見届けてきます!
注目した予告編
『マトリックス レザレクションズ』
監督:ラナ・ウォシャウスキー
出演:キアヌ・リーヴス、キャリー=アン・モス、ヤーヤ・アブドゥル・マティーン2世
2021年12月17日より公開
公式サイト:
https://wwws.warnerbros.co.jp/matrix-movie/
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Written by 鈴木 純一(すずき・じゅんいち)
映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
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戦え!シネマッハ!!!!
ある時は予告編を一刀両断。またある時は悪役を熱く語る。大胆な切り口に注目せよ!
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