ロサンゼルス校の古川講師が受講生たちに伝えたいこと
ロサンゼルス校では4月になると、東京校と同様に新しい学期が始まります。現地に住む受講生や日本からの留学生が、プロの翻訳者、通訳者を目指して、新たな一歩を踏み出します。そんな受講生との出会いを講師たちも楽しみにしています。ロサンゼルス校で翻訳・通訳を教える講師たちはアメリカで活躍している経験豊富なプロばかり。映像翻訳クラスを担当する古川晴子講師もその1人です。古川講師に、授業で必ず伝えていることやロサンゼルス校で学ぶメリットなどについて話を聞きました。
●翻訳を学校で学ぶことの大切さ
翻訳学校で体系的に翻訳を学ぶと、訳出の指導を受けられるだけでなく、例えばクライアントやチェッカーの立場に立って考えられるようになりますし、字幕原稿の補足情報をまとめた「申し送り原稿」の必要性も知ることができます。こうした実践的なスキルを体得することは、プロとして仕事をしていく上で、非常に大切な大きな収穫になると思います。
●映像翻訳はパズルのような面白さ
プロデビューしてからは、ドラマ、リアリティ番組、ドキュメンタリーなどジャンルを問わずに仕事を受けてきました。映像翻訳は、視聴者の言語に置き換えてコンテンツの面白さを伝える仕事。文字数制限がある中で、言葉をパズルのように入れ替えながら、その場面にぴったりと合う字幕を作るのは思いのほか難しいのですが、そこが字幕翻訳の面白さでもあります。
●常に授業で教えているのは字幕の分析力と作品の解釈力
JVTAの講師になって5年以上経ちますが、授業ではレクチャー形式ではなく、受講生たちにも発言する機会を与えるように心がけています。例えば、受講生にはクラスメートの字幕を視聴者の目線に立って見てもらい、違和感のある字幕の原因や解消法について意見を述べてもらいます。このように自分で考える機会を増やすことで、問題に対する分析力がつきます。また、制作者側の意図や思いをくみ取ることの重要性も常に伝えています。作品の構成を理解せずに訳すと違和感のある字幕になってしまうし、作品のテーマを理解せずに訳すと思わぬ誤訳につながることもあります。訳し方に迷ったときに「ここで制作者が何を言いたいのか?」を考えることは、情報を取捨選択する手がかりになりますし、意訳していいのかどうかの判断基準にもなります。
●英語力アップの秘訣は「楽しむこと」
映像翻訳者を目指すなら、それなりの英語力が必要です。留学生の皆さんは、できるだけネイティブと話す機会を増やし、好奇心を持ってロサンゼルス生活を思い切り楽しむことが英語力アップにつながります。帰国後に英語力をキープするツールとしてはポッドキャストをおすすめします。アメリカには質の高いポッドキャストの番組が豊富にありますので、楽しく聴いているだけで語彙や知識が自然と増えますよ。
<古川講師おすすめのポッドキャスト>
Wait Wait…Don’t Tell Me!
TED Radio Hour
Freakonomics Radio
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