【JVTAのLA留学とは?】映像翻訳、実務翻訳、通訳 3つの分野を学ぶことで広がるキャリアパス
映像翻訳・通訳・実務翻訳を並行して学ぶ
身につけた語学力を生かせる仕事の選択肢は多いが、「訳す」という点に絞ると思い浮かぶのが「翻訳」と「通訳」だろう。翻訳の中でも分野が分かれており、主にビジネス関連の文章を訳す「実務翻訳」とJVTAが専門とする映像に字幕・吹き替えをつける「映像翻訳」がある。どれも訳すことに変わりないが、アウトプットの方法や細かなテクニックは異なる。このような仕事に就くために独学でスキルを身につける人も少なくない。しかし、基礎を学ぶことは仕事の質を上げるだけではなく、プロとして活躍する上で自信に繋がる。
JVTAで学ぶ方の中には「映像翻訳がやりたい」という方もいれば、「実務翻訳や通訳にも興味がある」という声もある。できるだけ1つに絞って集中的に学ぶことは重要だが、幅広く学ぶことでキャリアの選択肢が広がるのも確かだ。JVTAロサンゼルス校が提供する留学プログラムのメインは映像翻訳だが、実務翻訳と通訳の授業も必ず含まれている。週4回の授業のうち、2回は映像翻訳を学び、その他1回ずつ実務翻訳と通訳を学ぶ。
知っておきたい!同じ「訳す」でも何が違うのか?
映像翻訳は字幕と吹き替えの2つの手法がある。字幕翻訳には字数制限があり、訳した文章をそれに合わせて調整する必要がある。吹き替えは、セリフを元の音声と同じ長さで視聴者のネイティブ言語にすることが求められる。また、どちらにしても映像作品に込められたメッセージや意図を理解した上で訳さなければ、作品の良さや魅力を損なってしまうこともある。つまり、作品解釈と情報の取捨選択が重要なのだ。これが実務翻訳との大きな違いである。
一方で実務翻訳は文字数制限に縛られることはなく、原文のすべての情報をいかに正確に訳せるかが重要になってくる。また、ビジネスで使われるものが多いため、専門用語なども多く扱われる。
通訳においては、話者が話しているそばから訳す「同時通訳」と言葉を区切って訳す「逐次翻訳」があるが、どちらも翻訳と比べると即時性が高く、瞬発力が必要になる。
経験者だから分かる!3つの分野を学ぶメリットとは?
技術が異なる3つの分野に同時に取り組むのは簡単ではないが、JVTAの留学生にはそれを武器にして活躍する人もいる。ロサンゼルス校に留学した中村早希さんは映像翻訳だけではなく、実務翻訳と通訳の仕事も請け負っている。映像翻訳はJVTAに併設する受発注部門からの依頼がほとんどだが、実務翻訳と通訳は知人から紹介してもらうことが多い。8月に行われた留学セミナーでも留学で3つの分野を学べたことは今のキャリアにいい影響を与えていると語っていた。
また留学生からは、実務翻訳や通訳を学ぶことが英語力の強化や映像翻訳のスキルアップに役立つという声も聞かれる。留学生の1人である飯塚早苗さんは、映像翻訳の授業で英語力や解釈力がついたのは、実務翻訳の学びが影響したという。
「実務翻訳は原文に忠実に訳すことが大切で、字幕翻訳にある文字数制限がありません。授業内では英文の解釈に間違いがないか講師に確認することができました。また、読みやすい文章になっているか意識することができました。それが映像翻訳にも生かせたと思います」(飯塚さん)
通訳トレーニングは聞いたそばからすぐに訳していく訓練を行うが、それが映像翻訳や実務翻訳の作業スピードを上げることに効果的だったという声も聞く。またアメリカで通訳・翻訳者として活躍し、ロサンゼルス校の講師でもあるディッキンソン佐恵子さんも通訳トレーニングがもたらす効果を語っている。
「通訳の場合、音声だけで内容をつかんで訳すので優れた英文の解釈力と分かりやすい表現にしてアウトプットする表現力が求められます。こうした似て非なる作業をすることで、字幕翻訳あるいは実務翻訳に要求されるエッセンスを再認識できるかもしれません。映像翻訳者の方も通訳練習の方法を把握することで、より英語のスキルアップを目指し、通訳という仕事にも興味を持って、ご自身のスキルを研鑽するきっかけになって欲しいと思っています。」(ディッキンソン講師)
3つの分野でプロとして活躍するかは別として、多様なトレーニングを行うことで、総合的な英語力と翻訳力を身につけることに繋がっていることは留学生や講師の経験からも明らかだ。映像翻訳、実務翻訳、通訳で迷っている人は、3つの分野を学んでみるのも選択肢の1つかもしれない。
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