【2024】今年もJVTAは多くの映画祭をサポート
JVTAは毎年、多くの映画祭を字幕や公式プログラムの翻訳などでサポート、JVTAで学んだ翻訳者が活躍している。今年も米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」や世界最大級の日本映画の祭典「ニッポン・コネクション」、映画を通じて難民問題への関心を高める「難民映画祭」などに協力した。今年の映画祭サポートを振り返ってみよう。
◆ダマー国際映画祭
2024年4月13日(土)~14日(日)
日比谷コンベンションホール
「ダマー国際映画祭」は、2001年にワシントン州シアトルでスタートした国際短編映画祭。『パッション』や『ナルニア国物語』、『Ray / レイ』などの企画やマーケティングを手掛けたマーク・ジョセフ氏が代表を務めている。「ダマー」とはヘブル語(ヘブライ語)で「隠喩」や「たとえ話」を意味する言葉だ。この映画祭では、露骨な暴力描写や過激な映像に頼らず、人間の多様な感情や体験を芸術的に表現することを評価することが特徴で、30分未満であることが応募の条件とされている。バイオレンスシーンが苦手という人も安心して観られるが、視聴者の心に深く響く作品が集められている。JVTAはこの映画祭に字幕制作で協力しており、上映作品の中の4作品の字幕を修了生が手がけた。
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公式サイト:https://damahfilm.com/
◆ニッポン・コネクション
2024年5月28日~6月2日
ドイツ・フランクフルト
“ニチコネ”は世界最大級の日本映画祭で今年25回目を迎えた。JVTAは毎年「Nippon Visions Jury Award(ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞)」のアワード・スポンサーとして参加するほか、日英字幕翻訳のワークショップなどを通じてこの映画祭をサポートしている。また、JVTAの指導の下で海外の大学で日本語を学ぶ学生が英語字幕をつけた日本の短編映画も上映された。
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公式サイト:https://nipponconnection.com/ja/start/
◆ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024
会場上映:6月4日(火)~17日(月)
オンライン上映:4月25日(木)~6月30日(日)
東京 各会場
米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭。俳優の別所哲也さんがショートフィルムを新しい映像ジャンルとして日本に紹介したいという強い想いを抱き、1999 年に創立した映画祭だ。2004 年に米国アカデミー賞公認映画祭に認定。JVTAでは十数年に渡り、本映画祭を字幕翻訳でサポートしている。第26回目の開催となる今年のテーマは、『IlluminateYourLife~いのち照らせセカイ照らせ』。今年も上映作品のほとんどについて、100名以上のJVTAの翻訳者が字幕翻訳を担当した。また、ユニバーサル上映作品の字幕ガイドと音声ガイドも手がけた。
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公式サイト:https://www.shortshorts.org/2024/
◆SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
《スクリーン上映》2024年7月13日(土)~ 7月21日(日)
《オンライン配信》2024年7月20日(土)10:00 ~ 7月24日(水)23:00
SKIPシティ
この映画祭は、“若手映像クリエイターの登竜門”として知られており、これまで『浅田家!』の中野量太監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『さがす』の片山慎三監督などを輩出してきた。最新作『碁盤斬り』が初の時代劇として話題の白石和彌監督もその一人で、今年審査委員長を務めた。JVTAは毎年、英語字幕制作で協力。今年はオープニング作品『初級演技レッスン』のほか、計10作品の英語字幕を担当、約30名の翻訳者が手がけた。
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公式サイト:https://www.skipcity-dcf.jp/
◆Japan Film Festival Los Angeles 2024
2024年9月1日~15日
ロサンゼルス
Japan Film Festival Los Angeles(JFFLA)は、2003年からロサンゼルスで開催され、日本の映画や日系人監督の作品など、日本との繋がりのある様々な作品を上映する映画祭。ロサンゼルスに現地法人を持つJVTAも字幕を始め、様々な形で映画祭をサポートしてきた。今年は同映画祭を主催するNPO法人日米メディア協会の代表であるアサクラユウマ氏をお迎えするセミナーを東京校で開催した。
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公式サイト:https://jffla.org/
◆第37回東京国際映画祭
2024年10月28日(月)~11月6日(水)[10日間]
シネスイッチ銀座、丸ノ内TOEI(中央区)、角川シネマ有楽町、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 日比谷、ヒューマントラストシネマ有楽町、丸の内ピカデリー、有楽町よみうりホール、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場、LEXUS MEETS…、東京宝塚劇場(千代田区)ほか、都内の各劇場及び施設・ホールを使用
1985年に日本ではじめて大規模な映画の祭典として誕生。才能溢れる新人監督から熟練の監督の作品まで、世界中から厳選された映画が集結し、毎年メディアでも大きく報道される人気のイベントだ。JVTAは今年も公式プログラムの英訳やデイリーペーパーの翻訳などを担当し、修了生が活躍するほか、プログラミンググループのスタッフとして、修了生の今井祥子さんが運営に携わっている。
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公式サイト:https://2024.tiff-jp.net/ja/
◆第19回難民映画祭
2024年11月7日(木)18:30~ 劇場鑑賞・東京 @TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
2024年11月7日(木)~11月30日(土) 6作品のオンライン配信
現在、紛争や迫害で家を追われた人の数は、1億2,000万人。その数はこの10年で2倍以上に急増し、世界で69人に1人が故郷を追われている。国連UNHCR協会が主催する「難民映画祭」は世界各地で厳しい状況に置かれている人たちのリアルな姿を捉えた映画を上映し、日本社会での理解と支援の輪を広げていくことを目的とした映画祭だ。JVTAは協賛企業であり、第3回目の2008年から字幕制作にボランティアで協力し、多くの受講生・修了生が翻訳者ならではのカタチでサポートを続けてきた。日本初公開作品のうち、2作品の日本語字幕をJVTAの修了生17人がチームで担当、2作品はJVTAの指導により、明星大学と青山学院大学の学生が日本語字幕を手がけた。また、今年は上映作品の翻訳者3名とJVTA広報スタッフ1名が映画祭の広報サポーターとして活動した。
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公式サイト:https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff
◆ヘルヴェティカ・スイス映画祭
2024年11月9日~15日
神戸 元町映画館
この映画祭を主催するのは、スイスで2014年から「GINMAKU日本映画祭」を開催する松原美津紀さん。10年にわたり、英語字幕つきの日本映画の上映をチューリッヒで続けてきた。満を持して第1回「ヘルヴェティカ・スイス映画祭」が日本で開催されたのは、2019年。しかし、コロナ禍もありブランクが空いていたが、今年ようやく第2回の開催が決定した。今年は新旧のスイスの名作を上映。JVTAは今回初めての協力で3作品の字幕制作を担当した。
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◆フィンランド映画祭
2024年11月23日(土)~11月29日(金)
ユーロスペース
この映画祭で上映されるのは、フィンランドの最新作ばかり。北欧の作品は根強いファンも多く、フィンランド映画界の巨匠、ミカ・カウリスマキの人気シリーズや、過去に上映されたメタルコメディ映画の続編など、話題作5作品がセレクトされている。JVTAは毎年字幕制作で協力しており、今年は4作品の字幕を担当した。
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公式サイト:http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000821
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