第32回東京国際映画祭が開幕! JVTAは映画祭ガイド、公式プログラムの英訳でサポート!
第32回東京国際映画祭(TIFF)が10月28日(月)に開幕します! TIFFは、1985年、日本ではじめて大規模な映画の祭典として誕生。才能溢れる新人監督から熟練の監督まで、世界中から厳選されたプレミア作品が集結し、毎年大きく報道される人気イベントです。運営に修了生の今井祥子さんが携わっているほか、JVTAは今年、映画祭ガイドと公式プログラムの英訳でサポート、修了生の古西紀子さんとFederica Moseleさんがテキスト翻訳を担当しました。会場で配布される映画祭ガイドでも上映作品の概要や監督や出演者のプロフィールやメッセージなどが、2カ国語で表記されています。具体的にどんな作業だったのか、古西さんとMoseleさんに話を聞きました。
修了生・Federica Moseleさん
映像翻訳だけでなく、普段からテキストも訳しておりますが、今回は作品の概要や監督のプロフィールなどの大事な情報がたくさん入っているにも関わらず、文字数制限が厳しく、より良いチャレンジになりました。どの情報が特に重要で残さなくてはいけないかを常に考えながら、文の順番を並び替えるなど工夫する必要がありましたが、映像翻訳を通して学んだことがとても役に立ちました。また是非、このようなプロジェクトに取り組みたいと思います。
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今年のTIFFの顔となるフェスティバル・ミューズを務めるのは女優の広瀬アリスさん。
※広瀬アリスさん
オープニング作品は、生誕50周年を迎える“寅さん”の最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』(英題:Tora-san, Wish You Were Here)。ワールドプレミアとして注目を集めています。
※『男はつらいよ お帰り 寅さん』 ©2019 Shochiku., Ltd.
また、コンペティション部門の審査委員長は、女優チャン・ツィイーさん。女優生活20周年記念として『初恋のきた道』の特別上映もあります。
※チャン・ツィイーさん (c)2019 TIFF_Kazuko WAKAYAMA
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修了生・古西紀子さん
今年の8月末から10月の始めまで、約1カ月強の期間中、Federicaさんと2人で、映画祭に関連したさまざまな原稿の日英翻訳を担当しました。日々舞い込んでくる原稿の翻訳を淡々とこなす毎日は、当日の数時間後がデッドラインという原稿もいくつかありましたが、とても充実していました。英語のネイティブスピーカーではない私は、プルーフリーディングの方になるべく早く原稿を届けることを心がけていました。日本語の文章をまずは丁寧に英文に訳し、そこから長くなりがちな英訳文を、文字制限に合わせてそぎ落としていきます。漢字で凝縮されている全情報を、英訳文で文字制限内に収めることは難しく、どの部分を活かすかという取捨選択は、映像翻訳で学んだ事が大きく役立ちました。調べものを怠りなく着実にこなす事で、情報の優先順位が自然と判断できる事が実感できました。原稿も数ページに及ぶ長さではなく、一気に集中して取り掛かれる長さでしたので、次に来る原稿を待ち構える状況はとても新鮮でした。
東京国際映画祭のような大きなイベントに、関わる事ができたことをとても感謝しています。映画祭でしか見ることのできない多くの作品に携わることができる、素晴らしい機会でした。
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「映像の魔術師 大林宣彦」という特集上映もあります。『海辺の映画館―キネマの玉手箱』『花筐/HANAGATAMI』『異人たちとの夏』『野ゆき山ゆき海べゆき』『さびしんぼう』と、大林宣彦監督による新旧の作品5本が上映されます。
※大林宣彦監督
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JVTAの修了生の活躍の場は、映像の翻訳だけでなく、Webサイトやマンガやゲーム、パンフレット、企業公式サイトの翻訳など多岐にわたります。皆さんも東京国際映画祭に出かけた際は、映画祭ガイドや公式プログラムをじっくりご覧になってみてください。
第32回東京国際映画祭
2019年10月28日(月)〜 11月5日(火)[9日間]
六本木ヒルズ、EXシアター六本木(港区)、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステッ
プ広場、東京国際フォーラム(千代田区)にて開催
公式サイトhttps://2019.tiff-jp.net/ja/