SSFF & ASIA 学生クリエイターがスマホで撮影した短編がJVTAの英語字幕付きで公開!
JVTAは、短編映画の祭典「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」を毎年サポート、上映作品のほとんどの字幕を修了生が手がけています。今年は9月に延期となりましたが、開催に向け、Webサイト上でさまざまな動画が配信されています。今回ご紹介するのはSSFF & ASIA 2021に向け、「スマートフォン 映画作品部門 supported by Sony」が新たに始動。スマートフォンで撮影した25分以内のショートフィルムを世界から公募しています。(詳細はこちら
ソニーが開催した「Xperia Cinema Pro students challenge」のwebサイトでは、6チームの学生クリエイターがXperiaで撮影した6本の短編映画を英語字幕付きで公開中。その中の2本、『靴の上にも十円』と『あなたと密会 back stage』の英語字幕をJVTAの修了生、古西紀子さんと幡野珮蘭さんがそれぞれ手がけています。お2人に話を聞いてみました。
◆『靴の上にも十円』 水口紋蔵監督
東京のとある下町に暮らす親子二人。父・和宏と息子・翔太。男二人だけの生活は、淡々とし、パッとしない日々が続いていた。しかし、どこか様子のおかしい親父と靴の上に乗った10円玉に翔太は不信感を感じていた。そんなある日、親父の友人・清水に出会い翔太は真実を知ることとなる。(公式サイトより)
英語字幕担当:修了生・古西紀子さんコメント
お互いの目を見て朗らかに会話をするということが出来ないこの父親と息子で交わされる、唐突で、ぶっきらぼう、元も子もない口調の会話は、ある意味、なれ合いとなった近しい親子間での関係性を表し、多くの視聴者が共感する部分でもあると感じました。ですので、その印象を大切にし、ダイレクトに表現することを心掛けました。ただ、この親子の少ない言葉数の中からも、ふとしたところに漂う、トゲの中にある愛情や思いやりが字幕で失われないように細心の注意を払いました。そして、父親が何度か発する口癖は、その時の父親の現実逃避と捨て鉢的な精神状態を如実に表すとても重要な一言で、英語字幕でも、その状況が瞬時に伝わる自然な一言になるよう努めました。不躾で簡素化された言い回しこそが、よくある親子間の会話であり、それが自然に字幕で伝わるよう配慮しました。
◆『あなたと密会 back stage』安井希歩乃監督
京都造形芸術大学映画学科2019年度卒業制作 オムニバスドラマ『あなたと密会』のメイキングドキュメンタリーです。監督・プロデューサーの作品への想いを聞きました。コンパクトなXperia1だからこそ入り込めた撮影風景にご注目ください。
『あなたと密会』 公式サイト https://nanikanosei.wixsite.com/anatatomikkai
(公式サイトより)
英語字幕担当・修了生・幡野珮蘭さん
この作品のようなインタビューはドラマと違って、映像で話の内容を想像できない部分が多いため、話の全体像をしっかりと伝える事が重要です。映像や話者の目的を理解し、その目的を達成する翻訳を心がけました。
どの映像も達成すべき目的があります。私は、どの様な翻訳ならば、それを達成できるかという事を一番大事にしています。翻訳は言葉だけに囚われるのではなく、クリエイティブな発想が大切だと思います。これは、機械翻訳には出来ない、人間による翻訳ならではの仕事ではないでしょうか。大胆な意訳でも、本当に伝えたい事がしっかりと伝わるのなら、クライアント様も納得されるはずです。
Creators’ Junction
partnered with Xperia™
開催日時:9月28日(月) 20:00スタート予定
ゲスト:映画監督 河瀨直美氏、SSFF & ASIA代表 別所哲也(モデレーター)ほかスペシャルゲスト
https://www.shortshorts.org/sony/creatorsjunction/
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)
2020年9月16日(水)~27日(日)
公式サイト https://www.shortshorts.org/2020/