MTC・秋山ディレクターに聞いた! 動画配信サービス「DAZN」の仕事に 求められる“力”
「DAZN」(ダゾーン)をご存じですか? スポーツの試合や番組を、NetflixやHuluのように好きなだけ楽しめるスポーツ専門の動画配信サービスです。JVTAの就業支援部門・MTC(メディア・トランスレーション・センター)ではDAZNで配信される番組の翻訳を受注し、修了生に仕事をお願いしています。今後ますます増えていくと予想される、動画配信サービスの翻訳の仕事。スポーツに特化したDAZNの場合、求められるものは何か? MTCでDAZNの翻訳ディレクションを務める秋山さんに話を聞くと、これからの映像翻訳者に必要なものが見えてきました。
いま、多くの人がスポーツに関心がある
DAZN(ダゾーン)は数多くのスポーツを1カ月1,750円(税抜)で、ライブでも見逃し配信でも好きな時に楽しめるサービスです。MTCでは現在、サッカーやバスケットボールにまつわる番組の翻訳を受注しています。
DAZNのお話を聞いて、今後、こういった動画配信サービスはジャンル別に特化したものが増えていくのかなと思いました。スポーツ以外にも、ドキュメンタリーや時代劇を専門に配信するサービスが登場しても不思議ではありません。スポーツは幅広いですし、東京2020オリンピック・パラリンピックを控えるいま、多くの人が注目するのではないでしょうか。
スピード命だからこそ、知識量が求められる
スポーツの映像翻訳ディレクションをやっていて思うのは、作業スピードの大切さです。スポーツの番組は情報の速報性が命。放送・配信を何かの都合で翌週に回すことはできません。ニュース番組みたいなもので、先延ばしができないんです。
それに加えて、スポーツの映像翻訳は専門性が高い。ですから、サッカーの番組なら本当にサッカーに精通している修了生に仕事をお願いしていますし、バスケットボールの番組も、NBAに詳しい人にチェック担当として作業をお願いしています。作業スピードを求める上では、その種目の知識があることが大切です。専門用語や、試合の展開を一つひとつ調べていたら時間がかかってしまいますから。勉強する力や根気が必要ですが、もしそのスポーツが元々好きなら、とてもやりがいがあると思います。
スポーツ番組を翻訳するために必要な“力”
DAZNなどのスポーツの仕事は今後、確実に増えていくと思います。人手もどんどん必要となってくるでしょう。好きなスポーツがある方はぜひ、一緒に仕事をしたいと思います。
映像翻訳者は一人でコツコツと孤独な作業をするイメージが強いですが、それはひと昔前のイメージ。いまはその番組をすぐに翻訳して世に出せるよう、チームで作業を進めます。そのための“コミュニケーション力”も、いまの、そしてこれからの映像翻訳者に求められるものだと思います。(MTC・秋山)