北欧の魅力を渋谷で堪能 トーキョーノーザンライツフェスティバル 2019が2月9日開幕
北欧5カ国(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランド、フィンランド)にフォーカスした作品を集めた映画祭「トーキョーノーザンライツフェスティバル 2019(TNLF)」が2月9日(土)開幕します! JVTAは毎年、このイベントを字幕制作やアテンドなどでサポート。今年は、上映作品全14本のうち8作品の日本語字幕を修了生が手がけています。ジャパンプレミア、日本劇場未公開の映画中心の作品ラインナップは、北欧ファン必見です。今年は、フィンランドと日本との外交関係樹立100周年を記念して、フィンランドにフォーカスした作品が多いのも特徴です。日本の荻上直子監督がヘルシンキを舞台に描いた人気作『かもめ食堂』も上映されます。
今回はJVTAが字幕を手がけた作品を一挙ご紹介しましょう。
※はジャパンプレミア
◆※『ウィンター・ブラザーズ』 フリーヌル・パルマソン監督
2017年 デンマーク、アイスランド
舞台は白銀で極寒の石灰工場。業務用の化学薬品を盗み出しては蒸留酒を密造していたエミールは、社会から疎外されて孤立していきます。2018年デンマーク・アカデミー(ロバート)賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など9つの部門で受賞した話題作です。
◆※『マイ・アーント・イン・サラエボ』 ゴラン・カペタノビッチ監督
2016年 スウェーデン、ボスニア・ヘルツェゴビナ
戦争難民となり、サラエボからスウェーデンに逃れてきたズラタン。娘のアンニャにルーツを知りたいとせがまれ、20数年ぶりに故郷を訪れます。サラエボ出身の監督の想いが込められた作品です。2017 年スウェーデン・アカデミー(グルドバッゲ)賞で監督賞、助演女優賞を受賞しました。
同時上映 短編『レフュジー532』 ゴラン・カペタノビッチ監督
2016年 スウェーデン
スウェーデンに逃れたボスニア難民の少年シェフコの日常を切り取った短編。非難先での貧しい生活の中に彼が見出す希望とは。
◆※『アマチュアズ』 ガブリエラ・ピッシュレル監督
2018年 スウェーデン
2018 年ヨーテボリ映画祭の最優秀ノルディック映画賞受賞作品。過疎化したスウェーデン西部の町に、ドイツ資本の大型スーパーを誘致。そのPRを任されたのは地元の高校でした。スマホを片手に動画制作をするダナとアイダはさまざまな人々に出会います。
◆※『イート・スリープ・ダイ』ガブリエラ・ピッシュレル監督
2012年 スウェーデン
食品工場で働くラーシャは突然、解雇の対象に。父親の世話をしながら、仕事探しを始めますが、クロアチア移民という壁が立ちはだかります。ラーシャを演じたネルミナ・ルカシュは、2013 年スウェーデン・アカデミー( グルドバッゲ) 賞で主演女優賞を受賞。同作は作品賞、監督賞、脚本賞も獲得しました。
◆※『ルールズ・フォー・エヴリシング』ノルウェー
2017年 キム・ヨーソイ監督
ノルウェーの電子音楽家でグラフィックデザイナーでもあるキム・ヨーソイ監督の実験的な要素にあふれた意欲作。父親の死を経験した10歳の少女ストームの生活の中に映し出される“この世界の法則”が彼女の言葉で語られていきます。ノルウェーで伝統のあるアマンダ賞で撮影賞と助演女優賞を受賞。
◆※『村の靴職人』エルッキ・カル監督
1923 年 フィンランド
「ピアノとサイレント映画」はTNLFならではの企画。映画の上映と柳下美恵さんのピアノの生演奏の共演は毎年大人気となっています。今年は、フィンランドの映画創成期を担った巨匠エルッキ・カル監督の『村の靴職人』が約100年の時を経て蘇ります。皆さんもぜひ会場に足を運んでみてください。
◆※『マン&ベイビー』マルヤ・ピューッコ監督
2017年 フィンランド
生まれたばかりの息子を残して、妻が病院からまさかの失踪。父親となったアンディは仕事に子育てに振り回され、翻弄されます。父親の育児休暇取得が約8割と言われる子育て先進国フィンランドで息子に向き合う父親の姿がコメディ―タッチで描かれています。
◆※『アントレプレナー』ヴィルピ・スータリ監督
2018年 フィンランド
昨年11月に行われたフィンランド映画祭の上映作品。フィンランドの田舎町を舞台に2組の起業家の姿を追うドキュメンタリーです。旅や食など華やかな部分だけではないリアルなフィンランドが見られます。
トーキョーノーザンライツフェスティバル2019の予告編はこちら
公式サイト http://tnlf.jp/