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北欧の話題作『ハートストーン』が劇場公開 日本語字幕を修了生の岩辺いずみさんが担当!

北欧の話題作『ハートストーン』が劇場公開 日本語字幕を修了生の岩辺いずみさんが担当!

北欧から届いた話題作『ハートストーン』が、7月15日(土)から劇場公開されます! この作品の日本語字幕をJVTA修了生の岩辺いずみさんが手がけました。岩辺さんはこれまで、『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』『イーダ』『ぼくを探しに』『世界にひとつの金メダル』など多くの劇場公開作品の字幕を担当してきました。

ハートストーン_メイン - コピー

 
『ハートストーン』の舞台は広大な自然が広がるアイスランドの漁村。幼なじみの2人の少年、ソールとクリスティアンは大の親友ですが、ソールが大人びた美少女ベータに恋をしたことから、2人の関係が微妙に変わっていきます。そこにベータの女友達ハンナも加わり、2つの恋が始まろうとする中、クリスティアンに複雑な感情が芽生え始めます。やり場のない想いにとまどう2人の少年は、やがて小さな漁村の中で好奇の目にさらされていくことに…。

 
ハートストーン_サブ⑤ - コピー
少年2人の友情を超えたせつない想いを描いたこの作品は、第73回ベネチア国際映画祭 クィア獅子賞(最優秀LGBT映画)、第52回シカゴ国際映画祭 ゴールドQヒューゴ賞(最優秀LGBT映画)など世界の名だたる賞を40以上も獲得。アイスランド人の監督、グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソン氏は自らの経験をもとに脚本を書きあげ、登場人物の一部は監督の家族や友人がモデルになっているそうです。日本語字幕を担当した岩辺さんに見どころと翻訳で苦労した点を伺いました。

 
★日本語字幕を手がけた岩辺いずみさんのメッセージ

ハートストーン_サブ③ - コピー

日本人にはあまり馴染みのないアイスランドが舞台ですが、そこに描かれる思春期の悩みは普遍的なものです。体は大人に近づいても中身は幼い男子が、大人っぽい女子に振り回されたり、ふざけあったりする様子はどこの国も同じ。きっとどこかしら共感して、胸がキュンと切なくなるはずです。

 
ハートストーン_サブ① - コピー
翻訳について言えば、原音がアイスランド語なので英語の字幕が頼りでした。英語字幕でつじつまが合わないセリフは、アイスランド語をグーグル翻訳で英訳し、そこから本意を推測しました。特に苦労したのは固有名詞です。発音が独特でカタカナ表記にしづらく、参考になるような資料もあまりありません。最終的に配給会社からアイスランド語のわかる方に依頼し、チェックをしていただきました。

 
ハートストーン_サブ② - コピー
アイスランドの雄大な自然と、性の目覚めに揺れる少年少女たちの世界に、ぜひスクリーンでどっぷり浸ってください。

 
『ハートストーン』
「ハートストーン」ポスター・チラシ表面 - コピー
(C)SF Studios Production & Join Motion Pictures Photo Roxana Reiss
7月15日(土)からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー
公式サイト
www.magichour.co.jp/heartstone/
(C)2016 SF STUDIOS PRODUCTION APS-JOIN MOTION PICTURES EHF 2016

 
◆岩辺さんが日本語字幕を担当したカナダ映画『さよなら、ぼくのモンスター』(原題:Closet Monster)も「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2017」で上映されます!

 
★岩辺いずみさんのメッセージ
『さよなら、ぼくのモンスター』は、2015年のトロント国際映画祭で最優秀カナダ長編映画賞を受賞し、第2のグザヴィエ・ドランと期待される若手監督の佳作。私がここ最近、翻訳した中で特に好きな作品の1つです。原題の“Closet Monster”はカミングアウトを意味する“coming out of closet”とかけています。LGBTものを敬遠する方もいるかもしれませんが、映像と音楽がスタイリッシュでファンタジー的な要素もあり、その世界観にぐいぐい引き込まれます。『ハートストーン』が“静”なら、こちらは“動”の作品。見比べてみるのも面白いと思いますよ。

 
「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2017」公式サイト
http://qualite.musashino-k.jp/quali-colle2017/