※受付終了 日本語表現力強化コース① 【文章理論と基本演習の講座】 一読で伝わる文章力を身につける
■AI時代にこそ必要とされる「日本語のプロ」
「日本語表現力強化コース① 文章理論と基本演習の講座」講師/新楽直樹
映像翻訳者やバリアフリー字幕・音声ガイド制作者は、これまでもこれからも、日本語のプロであり続けなければなりません。AIが汎用的な文章を生成する時代が来ている今こそ、その真価が問われていると強く感じています。
英日映像翻訳コースの教科書である『字幕翻訳とは何か 1枚の字幕に込められた技能と理論』の冒頭に、私は次のようなメッセージを記しました。今から6年前のことです。
時代は大きく変わろうとしている。AIが自動生成した字幕や、動画ファンが自身の機材で編集した吹き替えがプロの仕事と比較される日は、もう目の前に迫っている。「プロの映像翻訳者が生成した」というだけで、市場が字幕や吹き替えをありがたがる(相応の対価を支払う価値を認める)ことはなくなるだろう。最良の成果物を求める発注者は映像翻訳者にこう問いかけるはずだ。「あなたのようなプロが作る字幕や吹き替えは、他の方法で生成されたものと比べてどこが優れているのですか? 具体的に説明してくだい」。自らの成果物が確かな理論に基づいた技能から成り立っていることを説明できれば、映像翻訳者の仕事は選ばれ、相応の対価が維持されるだろう。しかし、この質問に答えられなければ「プロが作ったものは違うのだ」といくら主張しても相応の対価を維持することはできないだろう。
まさにその通りの時代になりました。ただし、今はまだ「AIが及第点の文章を生成することに世の人々が酔いしれている段階」。「AIにはその日本語が正しく、美しく、読者・視聴者・クライアントの求めに合致しているということを説明できないし、責任も取れない」という致命的な問題に焦点が当たるのはこれからです。
AIが生成した日本語には理論がない——。優れたファッション・デザイナーは、<見た目がいい>だけの服を作ろうとはしません。素材、細部の縫製、カラーのトレンド、時代にグルーブした(あるいは抗う)感性の表現……。様々な技能と理論、そして思いを自らの服に託し、求められればそれについていつでも語ることができるのです。
言葉を紡ぐ仕事もそれと同じではないでしょうか。AIに生成させた文章であっても、最終的に付加価値を与えて<売り物>に仕立てるのは、良質な文章の理論を学んだ「日本語のプロ」だけなのです。
本コースでは4回の課題と授業を通じて、プロの表現者に不可欠の「クリエイティブ・ライティング力」と「言語編集力」を身につけます。説得力のある構成、文頭・文末の処理、フレーズの取捨選択法、“ねじれ”のない文章を書く秘訣など、視聴者・読者が直感的に良文だと感じる書き方とその理論を学ぶコースです。
日本語を「苦手」から「得意」へ――。ぜひチャレンジしてください。
私たちが日常目にする文章を2回以上読み返すことはほぼありません。ネットニュースや新聞、PRのコピー、仕事用の書類はもちろん、映画・海外ドラマの字幕、小説まで、そのほとんどが一度目を通して終わりです。文章の作成者の側にとっては、一度しか読んでくれない“読者”にどれだけ高い質の文章を“提供”するかが問われ、それが社会・業界・社内での評価を決める大きな物差しとなっています。
JVTAは開校以来、日本語の表現力を重視し、プロの映像翻訳者を育成するための授業や大手企業の社外研修などを通じて、「一読で伝わる文章力」の大切さやそのための方法をお教えしてきました。
日本語表現力強化コースは、現代のプロの表現者に最も必要な“一読で適切に伝える”ための考え方、技術を身につけていただくための内容となっています。「いままでの文章よりも読み手が早く理解できる、内容を迷わせない文章が書けるようになる」というゴールを目指した講座です。文頭・文末の処理、取捨選択の方法、“ねじれ”のない書き方など、スピーディーに視聴者・読者に伝えるための表現方法を徹底的に学んでいきます。
JVTAで学んだ経験のある映像翻訳者、ディスクライバー、CCライターを目指している方はもとより、企業広報に関わる方、PRの世界で活躍したいと考えている方、プロの表現者としてのスキルをアップさせたいという方にも最適な講座です。
ご興味をお持ちの方は、ぜひ無料説明会にご参加ください。
日本語表現力強化コース①【文章理論と基本演習の講座】 一読で伝わる文章力を身につける
【受講期間】
2024年9月15日~10月6日 毎週日曜 10:30~12:50開講 ※受付は終了しました
【回数】
全4回(9/15,22,29,10/6)
【対象】
- ・日本語表現を磨き、映像翻訳やバリアフリー字幕・音声ガイドのスキルを磨きたい方
- ・あらゆる仕事での日本語ライティング力を上げ、キャリアアップを図りたい方
- ・プロの翻訳者やライター、コラム執筆者、様々な「書く仕事」を目指す方など
- ※「日本語表現力強化コース②」受講済みの方が、「日本語表現力強化コース①」を受講されても問題ありません。
- ※過去に「日本語表現力強化コース①」もしくは「日本語表現力強化コース(2023年9月以前)」を受講されている方は、今期も同様のカリキュラムとなりますためご受講いただけません。
【受講料】
42,900円(税込)
【概要】
- 第1回 9月15日(日)「新聞記事から学ぶ、品詞の使い方・選び方」(講師:丸山雄一郎)
- 第2回 9月22日(日)「メディア表現に不可欠な構成力・流れを作る力」(講師:丸山雄一郎)
- 第3回 9月29日(日)「一読で伝える文章術 一読一聴・一文一情報・文末表現 +見出しの立て方」(講師:新楽直樹)
- 第4回 10月6日(日)「リライト技法・段落・意味なしフレーズ」 (講師:新楽直樹)
※全授業前課題あり
※詳しいカリキュラムは▶こちら
【無料説明会】
※無料説明会はすべて終了しました。
※現在は個別面談を承っております。申し込みフォームにて「個別面談に申し込む」をご選択ください。追って担当者からメールでご連絡いたします。
※説明会に参加されなくても講座へのお申し込みは可能です。申し込みフォームにて、「説明会に参加せずに申し込む」を選択してください。資料などをお送りいたします。
◆日本語表現力強化コースの講師と修了生のインタビューはこちら
【参加形式】
リモート
■「JVTA Online」から簡単に受講
同コースは、JVTAが独自に開発したラーニング・マネージメント・システム「JVTA Online」から受講していただくことができます。専用アカウントにログインしていただくと、コースの詳細をご覧いただくことができ、当日もワンクリックでzoom授業に参加できます。また特典としてご登録いただいた方のみが視聴できる動画もご覧いただけます。JVTA Onlineをぜひお試しください。
JVTAの「日本語表現力強化コース」について
JVTAでは日本語のプロフェッショナルを目指す方、より日本語のレベルを高めたい方に向け、2種類の日本語表現力強化コースを設けています。
「日本語表現力強化コース②【徹底した個別添削の講座】実務を模した課題と添削で魅力的な文章を書く技術を学ぶ(全4回)」は、徹底した前課題の添削と、講義内での前課題を中心としたフィードバックに主眼を置いた内容です。②では、講義の冒頭から各自の前課題の添削内容のシェアとともに、その表現を生み出した過程・考え方についての確認を通して、受講生一人ひとりに的確な指導・アドバイスを繰り返し行います。また、「読み手にとって魅力的な表現を生み出すスキル」を実際に身につけていただけるよう講義内での自他原稿の加筆修正の時間を設けています。
次期開講に関しては詳細が決まり次第ウェブサイトでご案内します。