News
NEWS
eventinTYO

【イベントレポート】スポーツ愛×語学力=∞ (無限大)!「“スポオタ”の生き方、徹底検証!」で見えたキャリアパス

【イベントレポート】スポーツ愛×語学力=∞ (無限大)!「“スポオタ”の生き方、徹底検証!」で見えたキャリアパス

JVTAが2018年からお届けしている「グローバルスキル能力開発ラボ」は語学力を生かした新しいキャリアを見つけるイベントシリーズです。3月30日には“スポーツ”をテーマにパネルディスカッション「スポオタの生き方、徹底検証!~スポーツ愛と語学力をキャリアに生かす~」を開催。スポーツ愛を仕事力に変えてキャリアを拓いた“スポオタ(=スポーツオタク)”のJVTA修了生ふたりが、スポーツメディアの仕事の舞台裏や、スポーツを盛り上げ、ファンの心をつかむコンテンツ作りの秘けつを語りました。
 

“スポオタ”の道は子ども時代から始まっていた?
パネリストはスポーツ専門の動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」で翻訳ディレクションなどを受け持つ修了生・河田美緒さんと大手スポーツチャンネルで翻訳のみならず、スポーツニュース番組の構成も手がける修了生・田近裕志さん。二人ともスポーツが大好きな家族の影響で、自然と幅広い競技や選手を追うようになったそう。
 

0K9A5778
 

「スポーツ好きになったのは父の影響が大きいです。野球ボールやサッカーボールはご家庭によくあるものですが、うちにはラグビーボールがあった。父がラグビーをやっていたわけではありませんが、とにかくスポーツが好きで、買ってきたのです。テレビで大学ラグビーを見ていたので、選手の名前も覚えている。そんな子どもでした。小学校では野球、中学時代はハンドボール、高校生の頃にはキックボクシングにハマりました。あと、自転車のロードレースも好きです。今着ているのはそのユニフォームなんですよ!」(田近さん)。
 

「私も家族の影響が大きかったと思います。テレビではいつも野球中継が流れていましたし、祖父はラグビーの選手、父は柔道やバスケットボールをやっていました。子どもの頃はプロ野球を観に、父とよく球場に行きました。私自身は、学生時代に剣道とソフトボールを経験。ソフトボールについては『プロの選手はすごいな』と改めて思いました」(河田さん)。
 

スポーツが常にそばにあると幸せ。そんな人たちにとって、DAZN(ダゾーン)は非常に喜んでもらえると同時に、社会に新しいスポーツの視聴文化を提供できるのではと河田さんは語ります。
 

「DAZN(ダゾーン)の魅力はスポーツをいつでもどこでも、好きな時に、好きなデバイス(端末)で見られること。また、ライブ中継を盛り上げるためにさまざまな番組も一緒に作っています。最近プロ野球が開幕しましたが、それに関連してスタジオで撮ったものや、キャンプに同行して取材したもの、独自に選手をインタビューしたものなどを配信しています。また、海外の試合は時差の都合で日本の朝時間に放送されることも珍しくありませんが、DAZN(ダゾーン)は気になる試合を通勤途中に観ることもできます」(河田さん)。
 

0K9A5825
 

“スポオタ”の腕の見せどころ
同配信サービスで、河田さんが手がけるのが海外のスポーツ番組の「ローカライズ」。国内に向けて日本語字幕を付けたり、ナレーターに読んでもらうための翻訳原稿を作る仕事です。ライブ中継を盛り上げるための特別番組を作る時は、面白く見せる工夫と情報の正確さ、そしてスピードを同時に求められることもあるそう。
 

「海外ボクシングのある“ビッグマッチ”を盛り上げるための特別番組では、言葉選びや面白く見せる工夫に特にこだわりました。選手同士がステージ上で言い合いをする場面で『ボクサーはひ弱だからな』と字幕が入るんです。これは、言い放つ方が実は総合格闘技の選手だから。総合格闘家がボクシングで参戦する“異種対決”として話題になったこの試合の背景を知るファンは多く、それも踏まえて楽しんでもらえるようにしたかったんです。一方で、スポーツメディアという特性上、事実確認も欠かせません。試合数などの数字に間違いが無いよう気をつけながら、2、3日で仕上げました」。(河田さん)
 

0K9A5795
 

大切なのは翻訳するだけでなく、そのスポーツコンテンツの文脈を知ること。ファンが楽しみにしている選手のプレーや盛り上がり方を頭に入れて、限られた時間の中で実現するのが腕の見せどころです。大手スポーツチャンネルでスポーツニュース番組のディレクターを務める田近さんもまた、翻訳の領域を超えて仕事に取り組んでいるとか。
 

スポーツ愛×語学力で仕事の幅は広がり続ける
「手がけているのはつまり、番組作り。キャリアのスタートは翻訳者でしたが、現在は担当コーナーの台本やナレーション原稿の制作、編集のディレクションなどを受け持っています。スポーツニュースの仕事は切り口を見つけることが大切です。例えば、先日放送されたニュースのトピックではメジャーリーグのメッツとナショナルズの試合を紹介しました。この時は互いのチームのピッチャーが共に「サイヤング賞(最優秀投手賞)」を受賞しており、その二人が投げ合う。そこに気づいて、紹介することにしました。どんなニュースをどうやって日本の視聴者に伝えればいいか。スポーツニュースの基となる、英語で発信される情報のピックアップに語学力を生かしています」。(田近さん)
 

0K9A5767
 

スポーツへの関心の高さや、視聴者にスポーツメディアを楽しんでもらいたい想いこそが“スポオタ”の仕事力の源だと分かってきたところで、イベントは終盤へ。スポーツ翻訳のワークショップを行い、数々の名訳が飛び出しました。
 

0K9A5804
 

スポーツが好きでたまらない“スポオタ”が映像翻訳と出会った時に生まれる言葉の数々は、やはり多くのスポーツファンの心をつかむもの。語学力とスキルがあれば“スポオタ”として生きていくための仕事の幅は、無限に広がっていくのかもしれません。
 

\2019年4月期生☆募集中/
字幕翻訳・吹き替え翻訳が学べる日本映像翻訳アカデミーでは、映像翻訳の仕事に興味がある方に向けたイベント「オープンスクール」を開催しています。
詳しくは:https://www.jvta.net/tyo/open-school/
 


 

 
★このイベントの登壇者・田近裕志さんがJVTAのメルマガでコラムを執筆中!
特撮作品やヒーローものへの愛とリスペクトにあふれた連載です。ぜひご覧ください!
https://www.jvta.net/co/akenomyojo/