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【ポーランド映画祭】日本とポーランドの国交樹立100周年 新旧の名作が一挙上映!

【ポーランド映画祭】日本とポーランドの国交樹立100周年 新旧の名作が一挙上映!

JVTAは今年もポーランド映画祭に字幕制作で協力しており、修了生が3作品を手がけています。
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今年は、日本とポーランドの国交樹立100周年。1919年から政治や文化、経済などさまざまな分野で交流を深めてきた両国の関係を知ることができる企画では、坂東玉三郎主演、永島敏行共演の『ナスターシャ』やポーランドのウッチ大学で演出を学んだ石川慶監督が手がけた『愚行録』(出演は妻夫木聡、満島ひかり)などが上映されます。
ナスターシャ
※『ナスターシャ』 写真提供:松竹
愚行録
※『愚行録』 ©2017『愚行録』製作委員会

 
また、巨匠アンジェイ・ワイダの特集や、ポーランド民主化30周年を記念した企画などポーランドの新旧の名作が一挙上映されます。
アンジェイ・ワイダ
※アンジェイ・ワイダ監督

 
日本語字幕を担当した修了生3名に話を聞きました。

 
◆『人形』
日本語字幕担当 小路真由子さん
人形

 
美しい令嬢に心を奪われた貿易商の姿を描いた物語です。翻訳をするにあたり、参考にと原作小説の翻訳本を送っていただきましたが、広辞苑かと思うようなその分厚さにびっくりしました。映画も2時間半という長くて重厚な作品なのですが話が、話の展開が早く、どんどん進む感じで最後まで見られると思います。原作は19世紀末に書かれており、当時のポーランドという国の状況や風俗を知ることができて興味深いですし、1人の男性の恋物語として見るのもいいかもしれません。字幕には字数に制限があるのでポーランド語の細かいニュアンスを表現しきれないところがあったのが心残りです。例えば、貴族の間では血縁関係がなくても「カズィン」(いとこ)と呼び合うところや愛称がたくさんあるところなどが面白いと思ったのですが、字幕では入れられませんでした。小説には本文中に膨大な注がついていて説明がされているので、映画で興味を持っていただいたら原作も読んでいただければうれしいです。

 
◆『ソリッド・ゴールド』
日本語字幕担当 塚原雅子さん

ソリッド・ゴールド

 
舞台はポーランド北部の港町グディニャ。ポーランドで実際に起きた国家的な金融スキャンダルを題材に、巨大金融組織による犯罪とその真相に挑む捜査官の姿を描く政治スリラーです。警察や検察、政治家などさまざまな人々の利権や思惑が絡み、事件は次々と展開していきます。本作はポーランドの映画祭で今年9月に初上映される予定でしたが、政治色の強いシーンを含むこともあり上映は白紙に。劇場公開も何度か延期になり、ようやく11月後半に本国で封切りされる予定の問題作です。

 
翻訳の際には何度もストーリーを見返し、複雑に絡む伏線の一つひとつを見落とさないよう気をつけました。また、字幕の情報に過不足がないよう、時には英語スクリプトだけでなくポーランド語のスクリプトも確認しながら、なるべく意訳を避け原文に忠実に訳出するよう意識しました。

 
淡々としながらも息を呑む展開に、2時間20分があっという間の作品です。多くの方にご覧いただけたら嬉しいです。

 
◆『月曜日が嫌い』
日本語字幕担当 杉山由香さん

月曜日が嫌い

 
出張に来たものの、なかなか目的地にたどり着けないイタリア人、幼い息子を連れて、交通整理をするハメになった警察官、濡れ衣を着せられて追いかけ回される男性…。この作品は、ある月曜日のワルシャワを舞台に、不運に見舞われる人々をユーモラスに描いています。ポーランドはあまりなじみのない国だったのですが、休日明けの月曜日に気分が重いのは、私も同じ。親近感が湧きました。制作は1971年ですが、少しも古さを感じさせません。テンポ良くシーンが切り替わり、会話も軽快です。笑いは時代や国境を超えると、改めて感じさせられました。

 
翻訳するにあたっては、セリフのやり取りのテンポやコミカルさを一番大事にしたいと思いました。登場人物たちは不運な状況を嘆きながらも、運を動かしていきます。清々しい気分になる作品です。ぜひご覧ください。
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ポーランド映画祭
東京都写真美術館ホール
2019年11月10日(日)~11月23日(土祝)
※11月11日(月)・18日(月)休館
出町座(京都)
2019年11月9日(土)~11月22日(金)
※11月19日(火)休映
公式サイト
http://www.polandfilmfes.com/

 
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