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【レインボー・リール東京 ~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~】カラフルな会場の様子をレポート

【レインボー・リール東京 ~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~】カラフルな会場の様子をレポート

7月12日(金)~15日(月)、青山のスパイラルホールで「第28回レインボー・リール東京 ~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」が開催されました。セクシュアル・マイノリティをテーマにした作品が上映され、会場ロビーはレインボーカラーに彩られました。JVTAはこの映画祭の主旨に賛同し、毎年字幕制作でサポート。今年の上映作品、11本の長編と5本の短編のうち、長編6本、短編5本の日本語字幕を修了生が手がけました。会場の様子をご紹介します。
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入口を入るとすぐに、エルトン・ジョンの撮影スポットがありました。これは彼の半生を描いた映画『ロケットマン』の8月公開を記念したもの。来場者はやフワフワのショールや星形のめがねを身につけ、エルトンになりきって撮影していました。
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会場ロビーには、毎年レインボーカラーのグッズが販売され人気を集めています。出店しているのは、セクシュアル・マイノリティとAlly(LGBTにフレンドリーな人たち)のためのレインボーアクセサリーと雑貨の専門店、Niji-depot(ニジデポ)。お店のスタッフの方に人気商品を教えていただきました。

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※虹色のネコのストラップとレゴブロックネックレス
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※スクエア缶バッチ。ジェンダーのタイプによってさまざまな色があります。プライドリボンのピンバッチも人気です。
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同映画祭のオリジナルグッズ。フラッグ、缶バッジ、ステッカー、トートバッグ、ネックストラップなどがありました。
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今年は書籍が多数販売されていたのも特徴です。出版社サウザンブックスが手がけたLGBTを題材にした本や、アメコミなどがありました。サウザンブックスではクラウドファンディングでLGBTをテーマにした洋書の日本語版を出版。スペインのブロガーが書いたゲイ小説『ぼくを燃やす炎』と女性カップルと子どもを描いた絵本『ふたりママの家で』が発売されています。13日には『ぼくを燃やす炎』のイラストを手がけたカナイフユキさん(イラストレーター・コミック作家)のサイン会が行われていました。今後のラインナップも楽しみですね。
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会場には字幕を担当した翻訳者の皆さんも来場。
『トランスミリタリー』を手がけた修了生、土岐美佳さんにお話を聞きました。
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※『トランスミリタリー』より
『トランスミリタリー」は、平等な権利を勝ち取るために声を上げた4人のトランスジェンダー軍人に焦点を当てたドキュメンタリーです。
アメリカでは実際には約1万5000人のトランスジェンダーの人々が従軍しており、コミュニティーにとって最大の雇用口となっていますが、アメリカ軍はトランスジェンダー軍人の存在を認めておらず、彼らはいつ除隊させられるか分からないという危機感の中、軍務に就いています。
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※『トランスミリタリー』より
今回の作品ではアメリカ軍の現状やLGBTQに対する州の政策、2016年の大統領選など、軍事的、政治的な要素を説明したシーンが非常に多く、内容の把握や調べ物がとにかく大変でしたが、その分、今まで知らなかったアメリカ社会の現実への理解が深まり、非常に勉強になりました。
当日の会場ではこの作品を熱心に鑑賞されている方が多い印象でした。トランプ大統領やその他の政治家による発言に対し、反感を抱いている様子も伝わってきました(実際、私も翻訳しながら怒りを覚えたシーンがありました)。
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※『トランスミリタリー』より
鑑賞された方の感想をツイッターで拝見したのですが、皆さんがこの作品と真剣に向き合い、多くのことを感じられたようでした。今も不安定な状況に置かれているトランスジェンダー軍人たち。そんな彼らの声を多くの人々に伝えるお手伝いが微力ながらできたことをうれしく思います。
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この映画祭は、笑ったり拍手をしたりと客席のリアクションが大きく、一体感と温かみがあるのが魅力。シリアスなドキュメンタリーではすすり泣く声も聞こえてきます。これは翻訳者にとってプレッシャーでもありますが、大きなやりがいとなっています。JVTAが字幕を手がけた『カナリア』と『1985』も、主人公がセクシュアル・マイノリティであることに苦悩し、家族や友人との関係の中で葛藤する姿がリアルに描かれており、上映後は大きな拍手に包まれていました。

 
来年はぜひ、あなたも翻訳者として参加してください。JVTAはこれからもレインボー・リール東京 ~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~をサポートしていきます。

 
第28回レインボー・リール東京 ~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~
公式サイト https://rainbowreeltokyo.com/2019/

【関連記事】【レインボー・リール東京 ~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~】注目作を翻訳担当者が紹介
https://www.jvta.net/tyo/rainbowreeltokyo2019/

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