【サマスク2023レポート】「Anime Expo 2023 in LA 現地レポート」日本のアニメは海外で大きなビジネスチャンスを拡大中
Anime Expoは、1992年から続く北米最大のアニメ・コンベンションで、例年500人の著名なゲスト、350を超える出展者など35万人が参加する人気イベントだ。現地ではAX(エーエックス)と呼ばれ、親しまれてきた。JVTAの取締役であり、ロサンゼルスの法人代表の筆谷信昭は2013年から約10年にわたり、このイベントに参加。この夏、JVTAのサマースクールにて、北米における日本のアニメの市場について解説した。ゲストは、企業とアニメ業界とのコラボビジネスの普及を目的とし「アニメ×異業種」をテーマにした祭典として設立された「アニものづくりアワード」」の特別審査員を務める林龍太郎氏。今年は劇場版『THE FIRST SLAM DUNK』が北米でプレミア上映され、シュートのたびに観客が盛り上がるほどの熱狂ぶりだったという現地の熱気が伝わるセミナーとなった。
◆「アニものづくりアワード」は日本初となるアニメと異業種のコラボのアワード
「アニものづくりアワード」(https://animono.jp/)とは、日本初となるアニメと異業種のコラボのアワード。2017年から行われおり、「アニメーションCM部門」「コンテンツタイアップ部門」など7つの部門がある。最近は日本中の大企業や自治体なども参加し、応募作品が100作品を越えており、「インターナショナル部門」も創設。広告やコラボ商品の中から優れたものに総合グランプリを贈呈、今年9月に京都で行われる「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)」で表彰される。AXは、ファンイベントだけでなく、ビジネス的な商談も数多く行われている。今回、林さんが現地の参加者に新たなアニメの可能性について語る講演会でJVTAが現地の通訳を担当した。
◆アニメとのコラボは今や採用募集動画にまで拡大、大きなビジネスチャンスに!
JVTAのサマースクールでは、林さんより、アニメとコラボした昨今の受賞作品がいくつか紹介された。最近では既存のキャラクターとのコラボだけに留まらず、企業がPR用に独自のキャラクターを作るケースも増えているという。また、商品だけではなく、人材採用を目的にした動画や、日本の伝統工芸とコラボした企画、地方の自治体とアニメの聖地のコラボなど多彩な展開があるのも魅力だ。
「あなたを一言で表してください」の質問が苦手だ。/ #あなひと 京セラ発オリジナルアニメ第1弾
林さんによれば、これまでのお菓子や飲料はもちろん、最近は自動車メーカーやITやサービス業などさまざまな企業に拡がってきている。「アニメ業界にとってもビジネスチャンス、企業にとっても新しいマーケティングの手法になります。」アニメと企業の異業種コラボは、好きな作品と共に日常生活を楽しめるもの。これをもっと海外にも広げていくことが、これからの日本に求められているのだろう。
◆アニメで日本の文化や生活を知る 高まる映像翻訳のニーズ
日本のアニメを通じて文化に興味を持つ人も多い。現地のアニメファンからは「琴をテーマにした『この音とまれ!』をきっかけにお琴を演奏してみたい」、「太宰治や芥川龍之介が登場する『文豪ストレイドックス』で日本の文学作品に興味を持ち英訳や日本語で読んでいる」などの声が聞けたという。
JVTAでも多くのアニメ作品の英語字幕を担当している。例えば、東京国際映画祭でワールドプレミアとして上映された『この世界の片隅に』の英語字幕はJVTAが担当、広島弁が分かる翻訳者が標準語にした後でそれを英語字幕に翻訳、さらに英語ネイティブの翻訳者がブラッシュアップし、丁寧に作り上げた。日本のアニメやマンガは世界の市場でも果てしない可能性を秘めている。企業とコラボすることで、今後そのニーズはさらに拡大することは間違いないと実感できるセミナーとなった。
◆『この世界の片隅に』
※アメリカの英語字幕トレーラー
※JVTAの英語字幕制作秘話
https://www.facebook.com/JvtaTokyoLa/posts/1412174335488848/?locale=ja_JP
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