<イベントレポート>「映像のバリアフリー化」最前線で見えた当事者の笑顔
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「映画館・映像ソフト バリアフリー化最前線」
2021年2月3日(水)、およそ160名の方がオンラインセミナー「映画館・映像ソフト バリアフリー化最前線」に参加。NPOメディア・アクセス・サポートセンター(MASC)理事・事務局長の川野浩二さんと共に視聴覚障害者、高齢者も映像作品を楽しめる「バリアフリー字幕」「音声ガイド」のいまに迫りました。
「バリアフリー字幕」とは、高齢者や聴覚に障害のある人も映像作品を楽しめるように、セリフや音など耳から得る情報を字幕にして補足するもの。「音声ガイド」は、視覚に障害のある人も楽しめるように、登場人物の動きや場面転換などの視覚情報を音声で解説するものです。
■「映像のバリアフリー化」 きっかけは当事者の声
川野さんがMASCを設立し「すべての人が映像作品に何不自由なくアクセスできる環境が整備された社会をつくる」ことに取り組み始めたきっかけはある当事者の声。「字幕が付かなければ私は死ぬまで、この映画を観る事が出来ない」「母である私が聴覚障害で、耳が聞こえる子どもと一緒に映画が楽しめず、いつも悲しい思いをしている」。この言葉を聞いて、川野さんは「映像のバリアフリー化」のための活動を始めたと語ります。
■“一緒に映画を楽しめる”世界は目前に
バリアフリー字幕・音声ガイドのデータアーカイブ化、JVTAと共催で行う「バリアフリー視聴用 音声ガイド&字幕ライター養成講座」、どこでも手軽にバリアフリー視聴ができるスマートフォンアプリの開発――数ある取り組みの中で、川野さんが映像と共に紹介したのが、2019年の東京国際映画祭で行われたイベントの様子です。そこには、バリアフリー字幕を映し出すメガネを携えた観客の姿が。およそ10年の取り組みが実を結び、障害のある人も、健常者と同じ劇場で映画を楽しめる世の中が目前にあることを伝えました。
■多様性のある未来の礎
「映像のバリアフリー化」の最前線は映画やエンタメに留まらないと川野さんは続けます。「例えば、学校の授業で耳の聞こえない方がパッとメガネをつければ、先生の声が字幕で出てくる、舞台やアトラクションでも字幕が出る。そんな世界を目指しています」。未来への期待を膨らます当事者の声も紹介。口をそろえて「友達と映画を楽しめる。話題にも乗り遅れないのでうれしい」と笑みをこぼしていました。当事者の声で始まった“バリアフリー化”は少しずつ、多様性のある未来の礎を作っていました。
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