【日本語表現力強化コース・修了生インタビュー】「具体的な言葉の方が人に響く」
修了生のY・Hさんは、英日映像翻訳科と日本語表現力強化コース、English Clockを受講後、トライアルに合格。現在はプロの映像翻訳者としてドキュメンタリー番組(歴史物、犯罪系など)、音楽番組、アニメ、ドラマ、企業用PR動画などの字幕を手がけています。Hさんは日本語表現力強化コースの授業で聞いた「具体的な言葉の方が人に響く」という講師の言葉が強く印象に残っているといいます。このコースで何を学んだのか具体的に聞いてみました。
◆日本語表現力強化コースを受講しようと思ったきっかけは?
自分の中にある「不安」を払拭したかったからです。私は実践コースを修了後、トライアルを受験する日々が続いていました。当時はなかなか合格できないもどかしさもありましたが、それ以上に感じていたのは、自分には映像翻訳者として求められる力がまだまだ不足しているのではないかという不安でした。この漠然とした焦りや不安感をなくすために、自分の原稿に足りない部分を把握して今後の学習につなげたいと考え、受講を決断しました。
◆実際に受けてみてどんな点が良かったですか?
一番の収穫は、プロとして文章を書くにあたっての思考法を学べた点です。授業では、受講生全員の課題原稿と講師による添削済みの原稿が配布されます。マスメディアで使われる日本語、人に伝わる日本語を書くにはどうすべきかを、自分の原稿だけでなく他の受講生の原稿も通して、受講生自身に徹底的に考えることが求められるのです。常に私の脳ミソはフル回転で、受講後は毎回とても疲れました(笑)。もちろん授業では、日本語の文法など、技術的な面にも触れられます。しかしそれ以上に、翻訳者としてだけでなく、プロのライターとして文章を書くにあたって必要な思考法を学べました。日本語で文章を書くにあたって、どんな場面でも応用できる考え方だと思います。
◆受講後、翻訳原稿を作る際に変わったことがあったら教えてください。
できるだけ「具体的に」書くことを心掛けるようになった点です。私は受講前に受験したトライアルで、自分なりに自然な日本語を書くことを心掛けた結果、「情報を丸める傾向がある」という評価をいただいたことがありました。授業で「具体的な言葉の方が人に響く」というお話を聞いた時には、まさに目から鱗でした。映像翻訳において決して避けては通れない「情報の取捨選択」をした結果、凡庸すぎる日本語になってしまっては、発言者の意図やその背景が視聴者に強く伝わらない危険性があります。今もなお自分の中で試行錯誤を繰り返してはいますが、作品の持ち味を失わないように言葉をチョイスして翻訳する意識が高まったのは、自分の中では一番大きな変化です。
◆受講を検討中の皆さんへメッセージをお願いします。
皆さんの中には、「自分の原稿の何かが良くないことは分かるけど、具体的にどう対処すればいいのか分からない」という悩みを抱えている方がいらっしゃるのではないかと思います。まさに私自身がそうでした。そういう方にこそ、日本語表現力強化コースをオススメしたいです。少しでも関心を持たれた方は、まずはぜひ説明会に参加してみてください。悩みを解決する糸口が見つかるかもしれません。
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